以前、ギターソロの記事を書いたらなかなかの反応をいただいた。
最後の「No More Tears」なんて、「言葉にできない」なんていう小田和正みたいなことを言って言葉で表現できていないくらいなのだけれど。
さて、洋楽編があるということは、邦楽編もあってしかるべきなのと、残り5本で両手の指になるのでちょうど良いではないかと思って書き始めた邦楽編。
しかしながら、まず邦楽に「ロック」を求めていないのと、そもそもギターソロを求めていないということに気づき、選考が大難航。
普段使い用iPodに入っている邦楽を片っぱしから聴くことになってしまった。
そんなこんなでひねり出した5本をご覧あれ。
「ミッドナイト・シャッフル」/近藤雅彦
ギタリスト:?
この曲との出会いは、ドラマ『銀狼怪奇ファイル〜二つの頭脳を持つ少年〜』である。
オープニングテーマであった本曲は良く聴いていた。
当時小学生の自分は近藤雅彦がどんな人かなんて知らないで音楽を純粋に楽しんでいた。
イントロからカッコいいこの曲のギターソロは、ブレイクの後に始まる。
いきなりの早弾きから入るこのあたりは、チョーキングから入ることがどうしても多いギターソロの中ではハズしてきているあたりが、非常に良い。
そして、すぐ後半部分でアームを絡めた不安定な音程での緊張感がたまらない。
また、終わり方も歌の邪魔をしない綺麗な終わり方なのである。
テンポが速く、ギターソロ自体は凄くコンパクトなのだが、起承転結はしっかりしておりお手本通りのギターソロ。
ただ、このギターソロ、誰が弾いているか情報がないのである。
よっちゃん(野村義男)がマッチの後ろで弾いていたことはあるが、このレコーディングに参加しているかは不明である。
「Everything(It's you)」/Mr.Children
ギタリスト:田原健一、桜井和寿
自分の記事に何度も紹介している、自分のミスチルとの初めての接点であるこの曲は、長めのギターソロがある。
そして、その前半と後半で別々の人が弾いているのはご存じだろうか。
Mr. Children - Everything (It's you) 中文歌詞字幕 ...
前半はギターの田原健一が担当している。
入りはブルースを思わせるフレーズなのだが、サウンドがイイ感じで歪んでいる為、ハードロックに聴こえるのだ。
田原のギターソロはフレーズは全般的に派手さは無いが、チョーキングを基調として熱さのある非常にまとまったギターソロを披露している。
そして、ギターソロ後半は桜井和寿の出番である。
ヴォーカリストとしてのイメージがあるかもしれないが、桜井はギタリストとしての面も持ち合わせている、まさに天は二物を与えた人である。
そのギターソロは田原のギターソロと比べて、桜井のギターソロは音域を幅広く使いギターソロの終わりに向けてさらに盛り上げていく派手さを持ったフレーズであふれている。
この2人のギターソロが楽曲の最後に向けての盛り上がりを演出しているのは言うまでもない。
「MUSIC FOR THE PEOPLE」/V6
ギタリスト:?
当時小学生であった自分には衝撃のカッコよさを持った楽曲だった。
バレーボールとジャニーズとのコラボのハシリだったこの曲は、未だに自分の中で名曲なのだが、そのギターソロがまたカッコいいのである。
楽曲全体はユーロビート全開なダンスナンバーなのだが、当時まだハードロックの名残があったせいなのか、ギターだけ打ち込みではないのだ。
いきなりのピッキングハーモニクスから入る辺りは80年代のハードロックを踏んでいないとこんなことにならないし、90年代のギタリストの影響を受けているとしか思えないフレーズ。
その展開の中でもワウ・ペダルを踏んだり、タッピングを使ったフレーズを入れたりとテクニック満載なのだが、危なさがなくカッコ良い。
ユーロビートの中にテクニカルなハードロック感が乗った異色のギターソロである。
「Real Thing Shekes」/B'z
ギタリスト:松本孝弘
正直、B'zの曲はどの曲もギターソロはカッコイイのだが、あえて選ぶとこの曲かCallingのどちらかであった。
松本孝弘は当時から一流のギタリストである。
フレーズ一つ一つのカッコ良さやサウンドどれをとっても非の打ちどころのないギターソロである。
全体に緩急をつけながら、ハンマリング・プリングのみでフレーズをこなす後半からの早弾きはとても気持ちいい。
当時、YAMAHAとのエンドース契約が切れて、MUSICMANを使用している時期であり、このギターを弾いているのは珍しいのである。
この後ギブソンのレスポールの傾倒していき、ギブソンとのエンドース契約につながっていくのだ。
個人的にはあのゴールドトップのレスポールを弾いている時期が一番好きである。
「めざせポケモンマスター」/松本梨香
ギタリスト:伝田 一正
別にこの曲を選んだのはネタでも何でもなく、純粋にギターソロがカッコいいからである。
今更ポケモンのOPのギターソロなんて...と思うのであれば、是非とも一度聴いていただきたい。
楽曲は全体的にファンキーなノリなのである。
リズム全体も16分を意識しており、ギターはカッティングをキメまくっていく。
本題のギターソロであるが、まず全体を通してワウペダルを踏んでいる。
そのおかげでファンキーさを消すことにならないで済んでいる。
当時、ギターソロの始まり方として、こんな始まり方を聴いたことが無かったのを子供ながらに感じた。
もちろん、起承転結があり、展開も素晴らしい。
そんな中でもただテクニックに走ったり、音数を詰め込むだけのソロではない、最小限のフレーズでの表現がここにあると思う。
アニソンだからといって侮る人は最近少ないと思うが、この楽曲自体のクオリティの高さに改めて聴いてみて気づいた。
最後に
もう先に書いてしまったけど、邦楽と洋楽では音楽として聴く観点が全く違っていることに気付いた。
邦楽にギターテクを求めていないのだ。
そして、改めて邦楽を聴いたのだけど、それよりも記憶に残っているのは小学生や中学生のころに感じた音楽の原体験の方が強かったことが分かった。
最近はどんなバカテクのギターソロを聴いても、そんなに物珍しく感じないため、印象に残らないのである。
だからこそ、90年代の楽曲ばかり選んでしまっているのだが。
楽曲の一部でしかないギターソロであるが、よく聴いてみると色々なことをしているので、是非とも楽曲を楽しむ1つの観点として持っていただきたい。
あなたの好きなギターソロはどんな曲のどんなギターソロだろうか。
こちらからは以上です。
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