自分は歩きながらiPodで音楽を聴くことが多い。その時は、全曲シャッフルで聴いていて、久々にMarvelous3の「Fastboat」が流れてきた。
これがまた、リズムがシャッフルでハネているのと、明るい曲調もあってウキウキさせてくれる曲なのだ。この曲はMarvelous3のアルバム『HEY! ALBUM』の日本盤のボーナストラックとして収録されている。本来『HEY! ALBUM』は12曲収録しているアルバムなのだが、日本盤だけ13曲目に「Fastboat」がデモバージョンとして収録されているのだ。
日本盤だけボーナストラックが収録されていて、しかもそれがアルバムのラストを飾ることは洋楽だとよくあることだと思う。ただ、ポイントは、ボーナストラックが実質アルバムのラストを飾ってしまうことだと思う。
アルバム自体に流れがあり、1曲目がアルバムの印象を大まかに作ってしまうのだが、ラスト曲はアルバムの締めくくりとして、アルバムの印象を確定する役目があると思う。それが本編が終り、ボーナストラックがアルバムのラストとして聴くと、ちょっと印象が違うことがある。多分、ライブでいう本編がアルバム本編でアンコールがボーナストラックといったところだろうか。
問題だと言っておきながら、ボーナストラックを否定する気はない。それは、「Fastboat」含めボーナストラックとしていい曲に出会い、アルバムの質を上げてきたからに他ならない。ただし、シークレットトラック、オマエは許さん。
思いつくところだと、Jimmy Eat Worldの『Bleed American』収録の「 (SPLASH)TURN TWIST」がある。
表題曲「Bleed American」や「Sweetness」がアルバムをリードするハードなアルバムの最後にあって、ヘヴィなサウンドは残しつつ、ゆったりとした安定感を持ったエモい曲である。この締めくくり方は本当に好きで、そういうもんだと思って聴いてしまったからこそ、この曲で終わらないと、「Bleed American」が終らない。
次はGotthardのアルバム『Homerun』収録の「Dirty Weekend」も捨てがたい。
『Homerun』はあまりハードな曲が少な目で、テンポもスローかミドルテンポの曲がほとんどを占めている。爽やかな歌ものが多いので、B'zとかが好きな方でもオススメできるくらいキャッチーなメロディが満載なアルバムだ。名バラード「Heaven」や表題曲「Homerun」の壮大さがある中で、ボーナストラックの「Dirty Weekend」がある。これがまたテンポが速くてアガる曲なのだ。しかも、サビは1拍目をハズしてくるというカッコよさが半端じゃない。しっとりしたアルバムで、最後はアガって終るパターンとしてはアリだと思う。
他に思いつくのはHoobastankの『The Reason』の「Never Saw It Coming」と「Open Your Eyes」も良くて、特に「Open Your Eyes」は最高。
『The Reason』を貫く世界観をそのまま広げてくれる曲。本編ラストの「Dissapear」はシングルカットされるほどの曲だったが、こっちの方が最適じゃないか?とずっと思っている。
ボーナストラックはいいけれど、シークレットトラックは勘弁してほしい。Bon Joviの『Bounce』の13曲目が異常に長いなと思ったら、「No Regrets」が流れてくるパターンだ。
それなら、最初からトラック分けしておいてくれよと。なんで、こっちで曲を時間で分けなきゃならないんだよと思うわけで。いい曲なのに、余計な手間かけさせるなよと思うわけです。
そんなこんなでアルバムを全部通して聴くことで、そのアルバムの世界観が出来上がるわけで、そこに良いボーナストラックが加わるとさらなる世界観が加わることの是非はある。もっと言うと、海外版と日本語版で曲順が変わるのも、かなり世界観が変わる。曲順も構成する曲も大事だということ。
こちらからは以上です。
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