Jailbreak

新しい世界の切り取り方

2021年下半期自分がパワープレイしたアルバム8枚

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2021年も終わりに差し掛かったので、下半期によく聴いたアルバムをまとめておこうと思う。

ちなみに、上半期はこんな形。

dankantakeshi.hatenablog.com

 

アルバムは割とハードでへヴィな作品が多いことが例年通りなのだが、今回は割とポップで聴きやすいものが多く並んでいる。

在宅勤務が進んで、外に出るのは生活用品を買いに行くときと、朝散歩するときくらいだったりするので、あまり夜音楽を聴かなかったことが、要因なんじゃないかと考えている。

 

 

『GOiNG TO DESTRUCTiON』/BiSH

GOiNG TO DESTRUCTiON+MTV Unplugged(CD+DVD)

01. CAN WE STiLL BE??
02. in case...
03. STACKiNG
04. BE READY
05. ZENSHiN ZENREi
06. NATURAL BORN LOVERS
07. I have no idea.
08. WiTH YOU
09. 狂う狂う
10. MY WAY
11. Beginning, End and Beginning
12. STORY OF DUTY
13. BROKEN
14. STAR

オススメ曲→1,2,3,4,6,7,8,11,12,13,14

 

ロックのパワーと、ストリングスの説得力が楽曲の力を後押し。

このアルバムをよく聴いたのは、アイナ・ジ・エンドのソロ作品があまり自分好みでなかったことが大きかったと思う。

BiSHでのアイナは伸びやかで、パワフルで、それでいて表現力が高く、もっとその歌声を聴きたいと思わせるものだった。

それに対して、ソロ作品ではほぼロックな雰囲気はなく、歌い上げるタイプの歌ばかりで、どうも自分の思っている楽曲と合わなかった。

 

その反動もあってか、今回の作品が思った通りのBiSH、アイナの歌声を聴けて満足な作品だった。

特に今回は「NATURAL BORN LOVERS」のように、ロックバンドがベーストなりながら、ストリングスが豪華に鳴っていることによって、壮大さと説得力を持たせた曲が多く、そこがまたよかった。

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BiSHのメンバーが作詞をしている曲も、6曲収録と半分までいかないが、楽曲に携わっていくという姿を見せてくれるのは嬉しい。

それよりも何よりも、サウンドプロデュース・作曲をしている松隈ケンタの音楽が好きなのかもしれないと思い始めている。

 

『ACHATTER』/Hump Back

ACHATTER

01.宣誓
02.番狂わせ
03.プレイリスト
04.スリーピース
05.新しい朝
06.あいまい
07.ヘイべビ
08.ひまつぶし
09.きみは春
10.閃光
11.HIRO
12.遊覧船
13.マイユー
14.きれいなもの

オススメ曲→1,2,3,4,5,7,10,11

 

上手な歌よりもパワーのある歌声を求めるなら、これ。

Hump Backは前作『人間なのさ』が2019年下半期によく聴いたアルバムだった。

dankantakeshi.hatenablog.com

 

dankantakeshi.hatenablog.com

前作も勢いがあって、3ピースバンドらしい、とてもよい作品であった。

それもあって、今回の『ACHATTER』に期待をしていたが、その期待に応えてくれた作品となっている。

今まで聴くことがなかった「プレイリスト」でのコブシ、「新しい朝」でのバラード、「ベビベビ」での自分の子供がいることで世界の見え方が変わる歌詞と、聴きどころが多々あるアルバムだった。

やはりヴォーカル林萌々子の吐いて捨てる様な歌い方に、ロックを感じるので、是非ともその歌声を聴いて欲しい。

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『Mammoth WVH』/Mammoth WVH

Mammoth WVH (CD)

01.MR. ED
02.HORRIBLY RIGHT
03.EPIPHANY
04.DON'T BACK DOWN
05.RESOLVE
06.YOU'LL BE THE ONE
07.MAMMOTH
08.CIRCLES
09.THE BIG PICTURE
10.THINK IT OVER
11.YOU'RE TO BLAME
12.FEEL
13.STONE
14.DISTANCE

オススメ曲→2,3,4,7,10,11,14

 

良い意味で、思ってたWolfgang Van Halenと違った。

そもそも自分がWolfgang Van Halenをどう思っていたかというと、こんな感じだった。

・親の七光り

・Van Halenのオリジナルメンバー、Michael Anthonyからベースの座を奪った

要するに、あまりいいイメージはなかった。

楽器的にもあまり上手いという印象はなかったし、Michael Anthonyの役目であるベースト、ハイトーンによるコーラスがカヴァーできるのか?なんて思っていた。

 

そこからだいぶ経って、父でありギタリストのEdward Van Halenが亡くなり、バンドVan Halenのステージも拝めなくなった。

そんな時に届いた本作は、あまり先入観がなく聴けたのもあってか、結構良い作品だなと思った。

最初に聴いたのは「Mammoth」だった。

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歌声もよいし、2000年代のオルタナティブロックっぽさを残しつつ、爽やかさもある非常に良い作品だと思った。

しかも、他のPVにある通り、楽器も歌も全部Wolfgangが担当している。

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その多彩さと安定感に脱帽。

個人的には「Mammoth」が気に入ったのと、2021年ベストギターソロは「DISTANCE」の弾きまくっているけど、全然動かないギターソロ。

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『Fall Until We Fly』/Nu-95

Fall Until We Fly

01.Brick Walls & Persian Rugs
02.The House on Ridgedale Dr.
03.Cry Wolf
04.For What it's Worth
05.Without Me
06.Fall Until We Fly
07.Wasted Love
08.Fake Friends
09.Broken Home
10.Mutiny

 

エモくて、ロックで、勢いがあって、最高。

このアルバムは、この曲がめちゃくちゃよいというよりは、全体的にクオリティが高くて、捨て曲がないというパターンのアルバムだった。

エモく歌えば、2010年代のエモっぽく聴こえるし、ハイトーンで歌えば、2000年代のパンク/メロコアの頃の様なポップさもある。

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そんな多彩さがあって、アルバムをそのまま流しておいても飽きることがなくて、よく聴くことになった。

 

『Easy Cover』/Scouting for Girls

Easy Cover

01. Everybody Wants to Rule the World
02. Girls Just Wanna Fun
03. I Wanna Dance with Somebody
04. The Whole of the Moon
05. The Look of Love
06. Put the Message in the Box
07. Easy Lover
08. End of the World as we know it (And I Feel Fine)
09. I Wish it was 1989
10. Neon Lights
11. Xmas in the 80s

オススメ曲→1,2,3,4,5,7,10

 

良くも悪くも、上質なポップスのカヴァーアルバム。

カヴァーアルバム/曲は好きで、色々聴いてみることが多い。

原曲に対して、どういうアプローチをしてくるか、ほぼコピー状態なのか、どこでどのようにオリジナリティを出してくるか。

そういうポイントが分かるくらいの解像度で、原曲を知っている必要があるかというと、そうでもなくて、カヴァーを聴いて、原曲に戻ってを行ったり来たりするのも楽しい。

 

本作はよくできたカヴァーで、クセが少な目、原曲に忠実に仕上げている。

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とはいっても、Scouting for Girlsの出す音であり、歌があるので、それなりの新鮮さもある。

8割原曲で、サウンドと歌声で2割の新しさがある。

選曲は、ポップなものが多く、バンドサウンドにシンセが上手く絡んで、非常に爽やかだった。

 

『Traded Dreams』/Temple Balls

テンプル・ボールズ『トレーディッド・ドリームス』【通常盤CD(日本盤限定ボーナストラック3曲収録/日本語解説書封入)】

01.Intro
02.Off The Grid
03.Freak Flag
04.Hell And Feelin' Fine
05.We Stand Tall
06.Mad
07.Let's Get It On
08.Hang On
09.Ride Along
10.Six Ways To Sunday
11.Under My Feet

オススメ曲→2,4,5,6,7,10,11

 

分かりやすいハードロック作品。

自分は70~80年代っぽいハードロックは好きで、その頃の音楽に影響を受けたであろうアーティストの音楽が好きである。

特に”いかにも”*1というジャケットの作品は、とりあえず聴いてみることにしている。

そんな中で引っかかってきたのが、Temple Ballsだった。

3枚のアルバムを聴いたが、特に『Traded Dreams』がよかった。

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Arde Teronenのヴォーカルが、AerosmithのSteven Tylerとよく重なることがあった。

表現力が高いヴォーカリストと重なる部分が多いというのは、実力があるとも言えるのかなと。

バンド全体もテクニカルに走りすぎることもなく、メロディを大事にしながら、少し泥臭い音楽をやっているというところで、今後の作品もチェックしていこうと思う。

 

『アタラズモ トオカラズ』/石崎ひゅーい

アタラズモトオカラズ(通常盤)

01.溺れかけた魚
02.牧場で僕は迷子になって
03.ダメ人間
04.敗者復活戦
05.傷心
06.沈黙
07.サヨナラワンダー
08.ピノとアメリ
09.お前は恋をしたことがあるか(ひゅーいソロヴァージョン)
10.さよなら、東京メリーゴーランド
11.アタラズモトオカラズ
12.謝肉祭

オススメ曲→1,5,6,7,8,9,10

 

半ベソの哀愁。しかも、昭和じゃなくて令和。

何のテレビ番組かは忘れたのだが、石崎ひゅーいが特集されていて、菅田将暉に提供した「さよならエレジー」を歌ってもいいですか?なんて言いながら、弾き語りのライブで歌う姿があった。

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「さよならエレジー」は哀愁のある、なかなかいい曲だったなと思い出し、石崎ひゅーいの曲を聴いてみようと思って手に取ったのが、本作だった。

聴いてみて思ったのは、とにかく泣いていること。

歌詞に涙がなくても、楽曲の持つ雰囲気は昭和のフォークっぽい悲壮感もあり、どうも半ベソ状態が続くものが多い。

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この哀愁が、生きている時には悲しみはつきものだし、周りを見渡せは、大小はあれど、そんなことはあるよなと思わざるを得ない。

そういう意味で、生活や社会がリアルに感じられるのと、なかなかこういう作品に出会うことも無くて、よく聴くことになった。

 

『ZERO TAKES』/THE PINBALLS

ZERO TAKES

01.ICE AGE
02.アンテナ
03.劇場支配人のテーマ
04.ダンスパーティーの夜
05.sugar sweet
06.片目のウィリー
07.SLOW TRAIN
08.十匹の熊
09.地球最後の夜
10.ニューイングランドの王たち

オススメ曲→1,2,4,6,7,10

 

活動休止が残念でならない、リメイク作品。

THE PINBALLSは自分が2021年上半期によく聴いたアルバムに入っている。

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その流れもあって、THE PINBALLSの作品をもっと聴こうと思って、手に取った作品。

過去の名曲達をリメイクした作品というだけあって、安定感もありつつ、THE PINBALLSの良さがしっかり出ている。

特に「ニューイングランドの王たち」はよく聴いた。

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バンドとしての形を保ちながら、ストーリー性のある歌詞を歌いきる。

ロックとポップな歌詞が同居していて、日本らしいロックに仕上がっている。

一旦、こんな最高の音楽を作るバンドが、活動休止してしまうのは、とても残念でならない。

是非とも、パワーアップして復活して欲しい。

 

最後に

在宅勤務もこなれてきて、仕事しながら音楽をかけるのに不自由を感じなくなったのが、この下半期だった。

だからといって、よく音楽を聴いたかというとそうでもなく、Youtubeを流していた時間も長かった。

特にLimp BizlitやSlashのような、ステージパフォーマンスはあまりしないが、塩蔵自体は上手なライブの映像を流していることも多かった。

 

結局2021年何をよく聴いていたかというと、THE PINBALLSの『millions of oblivion』だった。

「ミリオンダラーベイビー」というキラーチューンがあって、捨て曲なしのアルバムは強かった。

 

こちらからは、以上です。

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*1:マーキーアヴァロンレコードの、おどろおどろしいどういうモチーフなのか不明なものをイメージするとよい