Jailbreak

新しい世界の切り取り方

ファッションの初手と次の一手とベーシック

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ほぼ初めてかもしれませんが、このブログで衣食住の衣に関わる部分、装うことについて書いてみたいと思います。

自分は、自分の好きな服を着ることにワクワクして、楽しくなるタイプです。それもあって、よく槍玉に上げられるスティーブ・ジョブズが”いつも同じ格好をしていた”ということに関して、自分がそれを行ってしまうと、生きている楽しみを捨ててしまう感覚に陥ります。ジョブズが同じ格好をしていたのは、そこを考えるリソース(時間や労力)をもっと他のこと(自分のやりたいこと・やるべきこと)に使いたいという振り切った考えのもと、行ったことだと理解しているので、その思考自体は理解しているつもりです。

なので、自分もジョブズが思い切り時間を使っていることに、自分はそれほどリソースを割いていないことはありそうなので、わざわざ否定をすることではないかなと思っています。

 

話が脱線しましたが、最近、ファッションに対して「初手」と「次の一手」と「自分のスタンダード」みたいなことを考えることがあります。

 

「初手」とは、そのジャンルに初めて手を出すことです。装うにしても、そのスタイルはどこかに分類されることが多く、例えば「きれい目」、「アメカジ」、「ビジネス」、「ストリート」、「モード」みたいな系統があると思っています。(これに関しては、今回はどれがどのスタイルでという言及は行いません。)例えば、今までストリート系の格好ばかりしていたけれど、ちょっとスポーツ系の格好をしてみようかなみたいなときが、初手にあたります。他にも、ファッションに目覚めて、与えられてきた服ではなくて、自分が良いと思うものを自分がお金を出して手を入れる時なんかも該当します。

元々細見できれい目な格好が多かったのですが、最近スポーティーな雰囲気やアウトドア系の雰囲気に惹かれています。何より、とても機能的なことが多く、その格好で過ごすと暑い時に涼しく過ごせ、寒い時に暖かく過ごせるという、自分にとって気候の変化による不快感を減らしてくれる効果があります。これって、普段の生活の質を底上げ、つまりQOLの向上につながるんじゃないか?なんてところまで思ってしまうわけです。自分にとってQOLの向上=人生の質の向上だと思っているので、これは幸せなこととなります。ファッションは我慢だ!(寒い時に薄着をし、暑い時に厚着をする)という考え方もありますが、個人的にオシャレだと思えないのもあります。

とはいえ、機能的な服は、特殊な素材を使って技術開発費もかかっているし、ブランドヴァリューも相まって、値段が高いことも多いのです。例えば、Tシャツ1枚に1万円出せますか?という問いを自分に平気で投げかけてくるわけです。その1万円が高いか安いかも含めて考えなくてはいけない。ここに金銭感覚やファッションに対する価値観が現れるのです。

自分がモノのレビュー記事を書くとき、「経緯」や「比較検討したこと」や「要件」として”この範囲に収まるものをストライクゾーンとする”という内容をできるだけ明確にするようにしています。よく、購入することになるイヤホンなんかが該当します。

なかなか最初からTシャツに1万円は出せないけど、その入門編として似た機能を持つ4,000円のTシャツがあるとなったら、それを買います。まずは、自分の価値観の中で、出せるラインで、そのものに近づいてみる。そして、案外その4,000円のTシャツで自分のQOLはブチ上がりだったりするわけです。

こんな風に、ファッションとして「初手」で、入門編みたいなもので十分満足できることはよくあります。なので、いきなり本物に手を出す必要はないのではないか?と思うわけです。どうしても、本物が欲しかったらいきなり買えばいいだけのお話なので、本物を買うのに躊躇してしまう時に、もう少し手前のものでも案外楽しめるし、満たされることはあるんじゃないかと、経験則で思うわけです。

自分の例をあげると、ファッションではありませんが、クロスバイクなんかは、これで、未だにロードバイクを手に入れてはいませんが、絶賛QOLブチ上がり中です。

似たようなことが、ワークマンで買った防水スニーカーがあって、雨の日に履く専用の靴をわざわざ買ったのはなかなか心地よいし、ワクワクするんですよ。

 

ここから本気のアウトドアブランドの防水の靴に行くかというと、それは「次の一手に」 なってくるのです。つまり、「次の一手」はすでに持っているモノのアップデート(更新)のことを指します。

自分で言うと30歳を過ぎて、20代の頃に買ったデニムをサイズ的には普通に履けるけど、当時の流行りなので今履くと、妙にダサイと思うようなものがあったりします。それは、シルエットだったり、色合いだったり、その服が持つ要素が今となっては古臭くなってしまうことが往々にしてあります。ファッション=流行である以上、流行は変化していくので、どこかで取り残されていくことになります。そこが、アパレル業界の売り上げの根源で、変化していくことによって購入意欲を駆り立てていくスタイルが多いのは理解しています。そして、流行を作ること自体を、個人的に悪だとは思っていません。

そんな時、同じ雰囲気のデニムを買い替えることを考えます。その時に思いっきり流行っているモノに寄せるもよし、めっちゃスタンダードなものを選ぶことも考えます。次の一手は、どうやってさらに次につなげるかということを考えるので、その先へのつなげ方だったり、この先このデニムを楽しむことをイメージして考えている時間は、それはそれで幸せなのです。そんな時に、GUやZARA辺りの流行を追うのに、その割に高くないブランドはとても助かるので、よくチェックする対象にはなります。

「次の一手」は既に持っているモノのアップデートなので、入れ替えとも言えます。特に「初手」を安く済ませがちな自分にとっては、そろそろ本物を買ってみてもいいんじゃないか?みたいなことも思うことがあります。それは30歳を超えて、本物の一つや二つ持っていてもいいんじゃないか?とも思うし、入門編で満足していた価値観のアップデートとして本物を手にれることで、幸せになれないか?みたいなことも思うからです。

 

その一方で、最高のベーシックは無いのだろうか?とも思うのです。きっとそれは、ファッション=流行とは違う価値観のものです。多分、前述のデニムの話だと、リーバイスの501なんかは、流行り廃りに関係なく、ベーシックになると思うんです。太くもなく、細くもなくとても普通の太さのデニムの基準になるんじゃないかと。こういうものを装うのも、一つのQOLの向上になりそうだなと思うのです。

もう少し視点がズレるのですが、ベーシックの観点をくれる対象は、UNIQLOです。UNIQLOはLife Wearという標語を掲げ、生活の中で生きる服の提供をしてくれています。自分で言うと、パンツは全てUNIQLOです。ここ10年以上、自分の股間を守るのはUNIQLOです。ある意味で、良い品質のものを、その質の割に安く、日本のどこでも手に入れられるということは、ベーシックに該当すると思うのです。そんなわけで、自分のワードローブのUNIQLO率は上がる一方です。それでも、寿命がきて、ダメになっても、また同じものを手にできることは、喜ばしいことです。特に、変化を求めず、これが気に入っているみたいな時には、とても助かります。実はちょっとずつマイナーチェンジしていて、微妙に流行も取り入れられるというのは、結構大事な価値だったりします。高いから価値があるではない、そういう価値を見出してくれるのが別の意味でのスタンダードなのではないかと思うのです。

そういう理由もあって、UNIQLOがGUやZARAと並んでファストファッションとしてくくられるのには、違和感があります。もちろん、UNIQLOには他ブランドとコラボして、ファッション性を取り入れることも行っていますが、それはあくまで亜系であって、本流はあくまでLife Wearというベーシックに基づいた考え方で作られているものです。そのベーシックもファッションのストライクゾーンに合わせて、少しずつ変化しているから価値があるのです。

最近、UNIQLOが私たちの中で「ダサくなくなった」のはいつからかという記事があって、それはノームコアの流れであったり、UNIQLO自体の努力であったり、色んな要素がかみ合って今の価値があることは、触れられていたと思います。

 全然すべてを語るつもりがない記事だし、それは全ては語りつくせないと思っているからこそ、ポイントを押さえましょうという記事なんだと解釈しました。

やっぱり、ユニクロのベーシックは心地よいですが、それは所詮現在の評価なので、今後もその評価が続くとはどうなるか分かりません。

 

ファッションを考える時、他の人からどう見えるか?という視点は必要です。特にビジネスの場では、相手を不快にさせないという前提が必要で、汚れやシワや匂いに気を使い、もっと言うと清潔感みたいな全然言語化されていないものを求められたりすることもあります。逆に、清潔感さえ満たしていれば、どんな服装でもよいのではないか?と思うわけです。また、TPOなんて言葉もある通り、時・場所・場合に合った服装と清潔感を満たすことは、オシャレにつながるんじゃないかと考えています。何を以てオシャレかは一つの価値観となるので、また別の機会に書いてみたいと思っていることです。

 

そんなことを考えながら、毎朝、今日自分が最低限の清潔感とTPOを守りながら、初手や次の一手やベーシックとして考えているアイテムを思い浮かべて、装うこと選択していくことは、なかなか楽しいことだったりするのです。

 

こちらからは、以上です。