先日、念願のPat Torpeyモデルのスネアを手に入れた。
しかし、思っていたモデルとは違うものだったのだが、逆に満足していたりもする。
今回はそんなお話。
経緯
自分はアマチュアバンドでドラムをやっていて、マイスネアを持っている。そのスネアはCANOPUSのスチールで14×5.5のとても普通のものだ。このスネアで表も裏もカンカンに張ってスコーン!というヌケの良いハイピッチの音を出すのが気に入っている。
とはいえ、いつもそのサウンドが合うわけでもなく、たまには低いチューイングでダシダシ言わせたい時もある。そんなわけで、スチール以外のスネアを探すことにした。その辺を以前書いたことがある。
その後、Pat Torpeyモデルのスネアを中古で探す日々が続いた。案外半年に1回くらいは出品されていて、オークションや中古楽器で売られるタイミングで手に入れてやろうと探していた。そこで想定していたのはTAMAのSAS1465PTという2009年に100台限定で発売されたモデル。14×6.5インチのブラスでレインフォース・プレートがあり、直筆サインが入ったシールが張られていて、ヘッドはREMO、スナッピーは42線。太い音がバシバシなり、ブラスの美しい鳴りが響く気持ちよさそうなスネアだ。
そんなことが2年ほど続いていたが、今年に入ってPat Torpeyモデルのスネアが中古品ショップで売り出されているのを見つけた。2003年Japan Clinic Tourモデル、14×5.5とある。どうも、思っているモデルとは違うのだが、画像に乗っているステッカーはPatのもので、TAMAのStarClassicの印もある。もしかしたら、楽器屋ではないので14×6.5の可能性もあるし、正しい情報ではないかもしれないとも思った。いずれにしてもPat Torpeyモデルであるのは確信が持てたので、購入することにした。
SAS1465PTはヘッドが、REMOのコーテッドアンバサダーであったり、スナッピーが42線だが、購入するモデルはヘッドがREMOのコーテッドエンペラーであったり、スナッピーがブラスの20線であったりするのは購入前に分かっていた。その辺は消耗品でもあるので、この際SAS1465PTに寄せて行こうと購入した次の日に交換用のものは購入した。
実物
ネットでの購入から数日後、スネアが届いた。ケースがBEATOパックなのはとても良い。このケースはメインスネアで長年使っていて、問題が起きたことがない。
ケースから出すと、見ていた写真と同じ状態。そして、持ってみると重いスネアだ。
ヘッドはコーテッドエンペラーで、ちょっとガムテを張ったような跡が残っている。フープの汚れは落とせばいいし、ヘッドは交換する予定なので問題なし。
Star-Cast Hoopsとなっているが、ダイキャストフープなのはたしか。
他にもTAMAのステッカーが貼られている。これってミュート効果とかあるんだろうか?
ストレイナーも多分、オリジナル通りでTAMA製。スナッピーをつなぐのはワイヤー。
StarClassicのエンブレムがあるので、TAMAのシェルなので、きっとこれもオリジナル。
スナッピーはブラス製。交換しちゃうから関係ないが、Starclassicと入っているので、きっとMS20SN14Bあたり。
裏側のヘッドはREMOのスネアサイド。これ以外に最適なスネアサイドを自分は知らない。
シェルの中にPat Torpeyの直筆サイン。やっぱり2003 Japan Clinic Tour Anniversary Modelの文字。よく見ると、レインフォース・プレートがない!ここで、SAS1465PTではないと確信。調べてみると、どうやらSAS455PTというモデルらしい。
ヘッドの張替えをしたかったので、解体。15年前のモデルにしては綺麗で、歪みもほとんどない。
シェルの処理もキレイで、この辺にTAMAの良さを感じる。
ここからはヘッドを張り替えて、スナッピーを42線のものにする。スネアサイドはREMOのコーテッドアンバサダーに変更。コーテッドエンペラーはあまり好きじゃないのと、スネアの特性を知るためにも普通のヘッドを張ることで、どう変化させたいかを感じ・考えたいのが意図。
初めての42線はパット・トーピーと同じものを。まず、狙うのは2003年のFarewellツアーの頃のスネアサウンド。
スナッピーを張るとなかなかの存在感。もう一つのスネアとは違うサウンドにするための大きな違いの一つにしたい。
スネアサイドも綺麗になり、ここから練習で使い込んでチューニングの美味しいところを探っていく予定。
最後に
まだスネアを手に入れただけで、ちゃんとチューニングしたり、ドラムセットの中でたたいたりはできていない。その辺は追々やっていく楽しみではある。
久々に中古楽器を買ったのも大きいし、それがネットだったのも良い経験になった。中古楽器はできるだけ現物を見て買うようにしている。今回の様にそうそう出てこないモデルは提示されている画像で判断したわけだが、思ったモデルと違ったこと以外今のところ失敗はしていない。
出会ってしまった楽器は愛でる主義なので、どんどん使っていこうと思っている。
こちらからは以上です。