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トリビュートアルバムを聴いて分かったチャットモンチーのオリジナリティと『CHATMONCHY Tribute ~My CHATMONCHY~』の価値

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CHATMONCHY Tribute 〜My CHATMONCHY〜

01. ハナノユメ / 忘れらんねえよ
02. Make Up! Make Up! / CHAI
03. シャングリラ / ねごと
04. 初日の出 / People In The Box
05. 惚たる蛍 / Homecomings
06. こころとあたま / ペペッターズ
07. バスロマンス [Inst.] / YOUR SONG IS GOOD
08. きらきらひかれ / フジファブリック
09. 世界が終わる夜に / 集団行動
10. 真夜中遊園地 / 川谷絵音
11. 湯気 / Hump Back
12. 恋愛スピリッツ / グループ魂
13. 余談 [スチャットモンチー ver.] / スチャダラパー
14. 染まるよ / きのこ帝国
15. 小さなキラキラ / 月の満ちかけ
16. 東京ハチミツオーケストラ / ギターウルフ

 

トリビュートアルバムは新しい価値を見出してくれる可能性があるから、色んなものに手を出してしまう。いい楽曲に別な息吹を吹き込むだけで、その曲に全然違う面が見えてくる。そういうカヴァーがたくさんあるのは、いいアルバムだと思う。

チャットモンチーが解散すると知って、思いの丈を記事にしたためたこともある。彼女たちの音楽はオリジナリティとポピュラリティのバランスが絶妙だった。オリジナリティに傾くと聴きにくいし、ポピュラリティに寄るとその辺のJ-POPと変わらなくなってしまう。プロデュースが上手くいっているのもあったかもしれないし、メンバーの適応能力と楽曲へのアプローチが高かったからかもしれない。いずれにしても、世間から受け入れられ、一流ミュージシャンへの道を登ったのは確かだ。

 

ワクワクしながら、チャットモンチーのトリビュートアルバムを聴いた。どの楽曲もよく知っていて、好きな曲も多く収録されていた。参加アーティストも新旧入り混じってなかなか面白そうだった。 でも、その気持ちは見事に裏切られた。

チャットモンチーの原曲を聴くのより、全然ワクワクしない。これがカヴァーは本家を超えないってヤツなのか。 演奏能力もあって、オリジナリティもあるアレンジをして、チャットモンチーの楽曲を各々の世界観で表現しているのだが、そこに新たな発見が全然ない。あえて言うと、グループ魂がちょっと新しい視点をくれたくらいだが、グループ魂はさすがに反則。

これは自分の感受性の問題もあるが、チャットモンチーの原曲の良さやインパクトが強いのが根本にあると思う。それだけ他にないオリジナリティを感じていたということだ。まさか、トリビュートアルバムでこんなことを思うなんて、考えもしかなった。

では、このトリビュートアルバムに何の価値もないかというと、そうでもない。ただ、新しい世界ではなく、チャットモンチーの良さを再認識させられたのだ。

 

こちらからは以上です。

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