iPod・iTunesで音楽を運用
実際の手順を示す前に前提がある。
まず、iPodの音楽は同期せず、手動で管理している。
つまり、iTunesからiPodはデータとして一方通行となっているのだ。
何故なら、同期しようと思っても全て音楽がiPodに入ることがない量を保有しているため。
現時点で8万曲(約550GB)を超えている。
また、iPodに「審査待ち」のスマートプレイリストを作成する。
これはレートがついていない楽曲が自動的に集められるものにする。
このプレイリストが楽曲の価値を決めるための入り口となる。
全体像
全体像はこんな感じ。
順を追って説明していく。
①:曲を取り込む
CDであったり、ダウンロードをすることでiTunesに楽曲を取り込む。
この時点では特に変わったことはしていない。
インポート方法はAACエンコーダ、設定はiTunes Plusにしているが、めちゃくちゃいい音質で聴きたいわけではないのでほどほどで良いと思っている。
②:前処理
これが以前書いたiTunesに取り込んだら行うこと。
データとして取り込んだら最低限のことをして、データを審査用に整える。
アートワークがなければ、アートワークの追加をするとちょっとデータは重くなるが見た目が良くなる。
グループに情報を追加をしておくと後にスマートプレイリストを作りやすくなるのでオススメする。
この辺は細かく設定するのは自由だ。
その一方、iPodにデータを転送したら基本的にはiPod内のデータを編集することはしていないので、注意だ。
それをしてしまうと、iTunesの中のデータとiPodのデータに違いが起きてしまい、修正は2重となってとても手間になる。
③:iTunesからiPodへ曲を転送し、審査する
準備ができた時点でiPodに曲を転送する。
この時点で曲は審査がされていないため、レートが付いていない想定。
そのため、前提で書いた通り最初に取り込まれた曲は必ず「審査待ち」のスマートプレイリストに入ることとなる。
この「審査待ち」スマートプレイリストを聴いて、1曲ごとにレートをつける。
別記事でも書いているが、自分はこんな基準でレートを割り当てている。
★★★★★ ⇒ 名曲
★★★★ ⇒ 良曲
★★★ ⇒ 普通。今後聴いても良い曲
★★ ⇒ イマイチ。自分の人生に必要のない曲
★ ⇒ SEやインスト等本来の曲ではないもの
星なし ⇒ 未評価
余談だが、iPodでレートをつける時、レートをつけやすいiPodとレートをつけにくいiPodがある。
自分はiPod nanoを使っているが、第5世代以前のクイックホイールがついているタイプがレートを素早く付けやすい。
第6世代以降のiPod nanoはMulti-Touch ディスプレイとなり、サクサクとレートはつけにくいかもしれない。
④:審査後、iPodから曲を削除する前に、「とりあえず」プレイリストに追加
iPodの容量には限界がある。
そのため、新たに審査したい曲を入れようと思ったら、既にiPodに入っている曲を消す必要がある。
ここで同期を行っていないお陰で、iPodから楽曲を消してもiTunesから楽曲が消えることはない。
どの曲を残してどの曲を消すかを決めるのは自分次第。
自分はまずレートが5(名曲)のものは残すし、レートが4(良曲)も場合によっては残すことがある。
また、アルバムとして残したい場合はアルバムごと残すこともあるし、アーティストが好きでiPodにそのアーティストの楽曲が全部入っているなんてこともある。
消さない対象を決めたら、「とりあえず」プレイリストにその曲を追加する。
これは普通のプレイリストでただのフォルダ。
そのため、手動で追加することとなる。
もちろん、この後の⑥各プレイリストに直接追加しても問題はない。
⑤:審査結果をiTunesに連携
ここが一番面倒でデータを同期していないが故の手作業が発生する。
iPodから曲を消す前にレートをiTunesに連携する。
iPodで付けたレートを見ながらiTunesの同じ楽曲にレートを手作業でつけているのだ。
iPodとは同期を行っていないため、iPodにデータを転送した後にiTunes上からデータを消すことでPC上の容量が増えることをなくすこともできる。
自分は外付けHDDを買い、そこに音楽データを蓄積しているため、レートをiTunesのデータにも戻すことでiTunesでもiPod同様に名曲だけや良曲だけを聴くことができる。
また、一度iPodから消した曲を再度iTunesからiPodに転送できるのも大きいため、このような運用としている。
自分の様に年間で5,000~10,000曲を新たに聴き、審査していてこのような作業を行っていると、たまに名曲がiPodからこぼれ落ちることがある。
そんな音楽との再会はそれはもう格別なものとなって、自分の中のエピソードとなるため悪いことばかりではない。
⑥:「とりあえず」プレイリストが一定量になったら各プレイリストへ
最後に「とりあえず」プレイリストが一定量になったら、鮮度を良くするために「とりあえず」プレイリストから曲を削除する。
あくまで、プレイリスト上から消すだけであり、データ自体を消す必要はないので注意。
「とりあえず」プレリストから削除をする前に、さらに最適なプレイリストに移動させる。
移動させる先のプレイリストも手動で集められたプレイリストとなる。
このプレイリストを聴くことで、出勤時に木山裕策の「Home」がかかるなんてことはありえなくなるのだ。
自分は「とりあえず」プレイリストは100曲を基準としている。
100曲を超えたら他のプレイリストに移すか、その曲自体をiPodから削除する。
「とりあえず」プレイリストは鮮度が命なので、普段聴く音楽の量に合わせて最適な量にするのが良い。
考え方としては「1か月でiPodに追加する曲数÷5~10」くらいが良いのではないかと思う。
例えば、アルバムを毎月平均で5枚新たに取り込むとして、アルバム1枚に10曲収録されており、50曲iPodに追加されることとなる。
上記計算式だと、50÷5~10となり、5~10曲程度を基準としてはいかがだろうか。
それだけの曲数なら、良いと思っている曲なのでいずれかのプレイリストに入れることは容易だろう。
番外:入れ替えの量と審査とイレギュラー
iPodの曲の1回の入れ替えの量がどれくらいかというと、自分の場合は1回に200~300曲前後入れ替える。
持っているiPodが16GBなので、3,000曲程度を持ち歩くことになる。
⑤の作業が終わった後に不要な曲をiPodから消すのだ。
上記の流れが基本ではあるが、途中を飛ばすこともたまにある。
まずあるのはiTunes内で審査をしてしまうこと。
例えば既に名曲だと分かっている曲を取り込んだ場合は、その場でレートをつけてしまうことがある。
それが一番早いし間違いないのだが、iTunesで音楽を聴く前提となり、自分の場合は休日に行うことがたまにある。
次にiPodに転送した時点でどれかのプレイリストに入れてしまうこと。
事前にどんな曲か分かっていて、こんな時に聴きたいと思ったらそのプレイリストに入れてしまうのが良い。
いずれにしても、それができるならその方が良い。
目的は良い曲をiPodで持ち歩き、必要に応じてプレイリストから音楽を呼び出すためなのだから。
作っておいてよかったプレイリスト
自分は以下のようなプレイリストがiPod上にある。
・Drive(ドライブの時に聴きたくなるようなアップテンポな曲)
・Heavy(ジャンルに関わらずへヴィな音が鳴っている楽曲。やっぱりメタル多し)
・Night's Song(夜に聴きたい曲。必ずしも静かな曲とは限らない)
・Rain Cort(雨の日の曲)
・Up!Up!(とにかく自分の気分をアゲてくれる曲。アップテンポ多し)
・お気に入り(とにかく気に入っているから、いつ聴いても最高な曲)
・帰り道(帰り道用に落ち着いている曲。若干暗い曲も含む)
・春風(春の曲)
・夏海(夏の曲)
・秋花(秋の曲)
・冬空(冬空)
「どんなシーンにどんな音楽が聴こえていたら自分の気持ちに寄り添えるか」を考えて振り分けをすると良い。
これ以外にもいっぱいプレイリストを作ったが、結局似たり寄ったりで統合したり、全く聴かないプレイリストもあったので、これくらいの量に落ち着いた。
そして、基本的にはこの最終的なプレイリストに入っている音楽は消すことはない。
500曲を超えるプレイリストも存在するが、今のところこれを整理するつもりはなく、どんどん増えていく一方。
この運用のメリット・デメリット
メリットは先にあげた通り、iPod内の音楽の鮮度が保たれ、TPOに合うと自分が思う曲をかけることができる。
目的通りといえばそれまでで、 iPodを聴けばよい音楽が流れるし、その鮮度も良いのであまり聴いていないけど良い曲とよく聴いている良い曲がいい感じでブレンドされて再生される。
審査中の音楽以外はプレイリスト内でシャッフルしているから余計にそう感じるのかもしれない。
デメリットは自動化できる個所が少ないので、単純に手間がかかること。
これでもかなり手間は省いたのだが、それでもやはり手間がかかる。
実質自動でできるのは、レートが付いていない楽曲を集めるスマートプレイリストができるくらいなのだ。
もちろん、曲にタグ付けをする方法もあるのだが、膨大な曲のプロパティを設定するのの方が現実的ではないし、何より変更に弱い。
そうはいっても、楽曲の入れ替えやプレイリストへの移動は週末に行っており、必ずしも毎週やっているわけではないので、1~2週間に1回程度で気が向いたときに行っているため、言うほどの手間ではないのと慣れるとそんなに時間はかからない。
メリットを享受できている分、デメリットは仕方ないとあきらめている。
まだ改善は進めていく予定。
運用を取り入れたiPodでの音楽の聴き方
音楽の聴き方はプレイリスト中心となる。
自分の気持ちに寄り添いたい時は、それに合ったプレイリストを聴くし、新しい音楽を聴こうと思ったら「とりあえず」プレイリストや審査待ちの曲を審査したりする。
これだけでも毎日楽しく音楽を聴くことができる。
ただ、この運用をしていると、たまにどのプレイリストにも入っていない曲ができてしまうことがある。
単純なミスだったり、「とりあえず」プレイリストからどこのプレイリストにも入らず、プレイリスト上から消えただけでiPod上にデータが残ってしまう等、いくつか理由がある。
そんな時にはたまに全曲シャッフルで聴くのが良い。
そうすることで本当に鮮度の悪い曲を炙り出して、その場でレートを1にして消す対象にする。(このレートは当然iTunesには反映しない)
最後に
ファッションだけでなく、音楽にもTPOがあると思っている。
結婚式にジャージで出席しないのと同様、音楽にもそのシーンに合わないものは存在する。
だから、事前にTPOに合わせた音楽を選りすぐっておくことで、迷うことなく音楽を聴いている。
また、たくさん音楽を聴くと余計に一生聴かなくてよいと思う楽曲に出会うことがある。
そんな楽曲を普段持ち歩くのは無駄だと思っているため、少しでも良いと思える曲だけ持ち歩いて楽しみたいのだ。
もちろん、再審査をしてみると思ったより良い曲だったからiPodに入れなおしたこともあるし、レートが変化することはある。
その楽曲のレートが3や2の曲ではほぼゼロであり、4から5になったりその逆だったりが多い。
それは、自分が良いと思う曲の基準がある程度定まっているから。
新しい音楽も取り入れつつ良いと思う音楽がどんどん増えていく生活はなかなかいいものだ。
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こちらからは以上です。
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