Jailbreak

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名曲をパンクで殴る!Me First and the Gimme Gimmes(ミー・ファースト・アンド・ザ・ギミー・ギミーズ)のカヴァーアルバムとおすすめ曲

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パンクロックで名曲をカヴァーする。

ただそれだけのためのバンドがある。それこそが Me First and the Gimme Gimmes(ミー・ファースト・アンド・ザ・ギミー・ギミーズ)だ。

扱う曲の幅は広く1960年代の曲から、ミュージカル音楽、カントリーや日本の音楽までカヴァー対象とする。しかも、曲によっては他のロックの曲とマッシュアップしたりもする。 

プレーヤー達がカヴァーを楽しむためのバンド、Me First and the Gimme Gimmesを紹介する。

Me First and the Gimme Gimmesについて

Me First and the Gimme Gimmes(以降、ギミギミーズ)はアメリカのパンクロックカヴァーバンド。バンド名はGerald G. Jampolsky、Diane V. Cirincione著の同名児童書が由来。バンドメンバーが有名バンドのメンバーであり、スーパーグループでもある。

バンドメンバー

・Vocal:Spike Slawson / Swingin' Utters
・Guitar:Jake Jackson(Chris Shiflett) / Foo Fighters
・Guitar: Joey Cape / Lagwagon
・Bass: Fat Mike / NOFX
・Drums: Dave Raun / Lagwagon

特にベースのFat MikeはインディーズレーベルFat Wreck Chordsの社長であり、自身のバンドNOFX等のメロコアバンドが所属し、あのHi-STANDARDが所属したこともある。

アルバムごとにテーマがあり、そのテーマに合わせた衣装を着るのも特徴。カーボーイの衣装、パジャマ、赤いスーツ、アロハシャツ、ミュージカルの一員になってみたりとジャケットがアルバムのテーマと一致しているのだ。

各アルバムとおすすめ曲

Have a Ball

HAVE A BALL

曲順.曲名 / 原曲アーティスト名

1.Danny's Song / Loggins and Messina
2.Leaving on a Jet Plane / Chad Mitchell Trio
3.Me and Julio Down By the Schoolyard / Paul Simon
4.One Tin Soldier / Original Caste
5.Uptown Girl / Billy Joel
6.I Am a Rock / Simon & Garfunkel
7.Sweet Caroline / Neil Diamond
8.Seasons in the Sun / Terry Jacks
9.Fire and Rain / James Taylor
10.Nobody Does It Better / Carly Simon
11.Mandy / Barry Manilow
12.Rocket Man / Elton John

オススメ曲→1、2、3、5、7、11、12

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1997年発売のファーストアルバム。テーマは60~70年代のヒット曲。(Billy Joelの「Uptown Girl」は83年の作品)曲は古くても、パンキッシュにアップテンポに仕上げるとカッコよくなってしまうから不思議。

知っている曲があると楽しめるし、知らなくてもこんな曲があるんだと楽しめる。

Are a Drag

Are a Drag

曲順.曲名 / 原曲ミュージカル名

1.Over the Rainbow / The Wizard of Oz
2.Don't Cry for Me Argentina / Evita
3.Science Fiction/Double Feature / The Rocky Horror Show
4.Summertime / Porgy and Bess
5.My Favorite Things / The Sound of Music
6.Rainbow Connection / The Muppet Movie
7.Phantom of the Opera / The Phantom of the Opera
8.I Sing the Body Electric / Fame
9.It's Raining on Prom Night / Grease
10.Tomorrow / Annie
11.What I Did for Love / A Chorus Line
12.Cabaret/Cabaret

オススメ曲→ 1、2、3、5、9、10

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 1999年発売の2ndアルバム。1stアルバムから一転してミュージカル音楽がテーマ。ただの洋楽じゃないし、ミュージカル音楽って…と聴かず嫌いするのは本当に止めてほしい。少なくとも、1曲目「Over the Rainbow」は聴いてみて。カッコいいから。

このアルバムから楽曲をマッシュアップして遊ぶことを見せてくれるようになる。5曲目「My Favorite Things」では始まりからBad Religionの「Generator」、10曲目「Tomorrow」ではラスト部分でCheap Trickの「Surrender」を掛け合わせている。

こうやって面白いと思うことを面白いと思ってやってくれるという、バンドの姿勢が見られる作品だ。

Blow in the Wind

Blow in the Wind

曲順.曲名 / 原曲アーティスト名

1.Blowin' in the Wind / Bob Dylan
2.Sloop John B / The Beach Boys
3.Wild World / Cat Stevens
4.Who Put the Bomp (In the Bomp, Bomp, Bomp) / Barry Mann and The Halos
5.Elenore / The Turtles
6.My Boyfriend's Back / The Angels
7.All My Loving / The Beatles
8.Stand by Your Man / Tammy Wynette
9.San Francisco / Scott McKenzie
10.I Only Want to Be with You / Dusty Springfield
11.Runaway / Del Shannon
12.Will You Still Love Me Tomorrow? / The Shirelles
13.Different Drum / Linda Ronstadt

オススメ曲→1、3、4、7、10、12

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 2001年発売の3rdアルバムのテーマは1960年代のヒット曲。(1stとカブってない?とか言ってはいけない。)アルバムタイトルもボブ・ディランの「風に吹かれて」そのまま。とはいえ、選ばれている曲は名曲ばかり。古い曲とか興味ないとか言わないで、1曲目を聴いてみて。アホな始まり方からのハイスピードな楽曲に心を打ちぬかれるから。

このアルバムでのマッシュアップは多めで、2曲目「Sloop John B」ではRamonesの「Teenage Lobotomy」、5曲目「Elenore」ではThe Clashの「London Calling」、7曲目「All My Loving」ではThe Dickiesの「You Drive Me Ape (You Big Gorilla)」、9曲目の「San Francisco (Be Sure to Wear Flowers in Your Hair)」ではBad Religionの「Stranger Than Fiction」、10曲目の「I Only Want to Be with You」ではFangの「The Money Will Roll Right In」、13曲目の「Different Drum」ではThe Seekersの「Georgy Girl」と計6曲もある。

カヴァーの原曲を追いかけるもよし、マッシュアップの楽曲を聴いてみるもよし、どっちにどう転んでも名曲にぶつかることになる。

Take a Break

Take  A  Break

曲順.曲名 / 原曲アーティスト名

1.Where Do Broken Hearts Go / Whitney Houston
2.Hello / Lionel Richie
3.End of the Road / Boyz II Men
4.Ain't No Sunshine / Bill Withers
5.Nothing Compares 2 U / The Family
6.Crazy / Seal
7.Isn't She Lovely / Stevie Wonder
8.I Believe I Can Fly / R. Kelly
9.Oh Girl / The Chi-Lites
10.I'll Be There / The Jackson 5
11.Mona Lisa / Nat King Cole
12.Save the Best for Last / Vanessa Williams
13.Natural Woman / Aretha Franklin

オススメ曲→1、3、7、10、11、13

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2003年発売の4thアルバムのテーマはR&B。ロック以外からパンクにしてしまう姿勢が貫かれている。元々メロディアスなR&Bの歌ものの名曲をカヴァーしているだけあって、メロコアにとても合う。

この曲でもマッシュアップはあり、6曲目の「Crazy」はBlack Flagの「Six Pack」、9曲目の「Oh Girl」はGBHの「Race Against Time」、10曲目の「I'll Be There」はThe Carsの「Just What I Needed」、12曲目の「Save the Best for Last」はthe Sex Pistolsの「Pretty Vacant」が掛け合わせてある。

選曲のバランスの良さやマッシュアップの面白さと全体的に完成度が高い作品。

Ruin Jonny's Bar Mitzvah

Ruin Jonny's Bar Mitzvah

曲順.曲名 / 原曲アーティスト名

1.Jonny's Blessing
2.Stairway to Heaven / Led Zeppelin
3.Heart of Glass / Blondie
4.Delta Dawn / Tanya Tucker
5.Come Sail Away / Styx
6.'O Sole Mio
7.Strawberry Fields Forever / The Beatles
8.Auld Lang Syne 
9.The Longest Time / Billy Joel
10.On My Mind / Brenda Lee, Elvis Presley, Willie Nelson
11.Take It on the Run / REO Speedwagon
12.Superstar / Delaney and Bonnie
13.Hava Nagila
14.Hava Nagila
15.Seasons in the Sun / The Kingston Trio
16.Sloop John B / The Beach Boys
オススメ曲→2、3、4、6、7、8、9

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 2004年に発売されたライブ盤。テーマは設定されていないのもあって、選曲がグチャグチャ感が否めない。いきなりLed Zeppelinかと思えば、スコットランド民謡の「Auld Lang Syne」(日本では「蛍の光」でSNAIL RAMPのイメージが強いかもしれない)だったり、ナポリ民謡の「O Sole Mio」と今までにも増して選曲が自由。

そんな中でもマッシュアップは行っていて、9曲目の「The Longest Time」はStiff Little Fingersの「Suspect Device」、12曲目の「Superstar」はThe Adolescentsの「Kids of the Black Hole」、13曲目の「Hava Nagila」はThe Offspringの「Come Out and Play」、14曲目の「Hava Nagila」はJosé Felicianoの「Feliz Navidad」、16曲目の「Sloop John B」はthe Ramonesの「Teenage Lobotomy」と多め。

民謡多めのため、原曲を知らない可能性もありつつ、何だかクラシカルだけれどメロコアだとなんとかなっちゃうんだなと思わせてくれる。

Love Their Country

Love Their Country

 曲順.曲名 / 原曲アーティスト名

1.Much Too Young (To Feel This Damn Old) / Garth Brooks
2.(Ghost) Riders in the Sky / Stan Jones and his Death Valley Rangers
3.Desperado / Eagles
4.On the Road Again / Willie Nelson
5.Annie's Song / John Denver
6.Jolene / Dolly Parton
7.I'm So Lonesome I Could Cry / Hank Williams
8.Lookin' for Love / Johnny Lee
9.Goodbye Earl / Dixie Chicks
10.East Bound and Down / Jerry Reed
11.She Believes in Me / Kenny Rogers
12.Sunday Morning Coming Down / Kris Kristofferson

オススメ曲→2、3、5、10、11、12

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2006年発売、6thアルバムのテーマはまんまカントリー・ウェスタン。4thアルバム『Take a Break』同様にカントリー・やウェスタンの楽曲はメロディアスなのでメロコアとの相性がとても良い。

マッシュアップは少な目で、4曲目の「On the Road Again」はthe Misfitsの「Astro Zombies」、10曲目の「East Bound and Down」はThe Damnedの「Love Song」、12曲目の「Sunday Morning Coming Down」はThe Clashの「Police and Thievesg」の3曲。十分にハマっているから面白いもんだ。

Eaglesってカントリー・ウェスタンのくくりだっけ?とか思うところはあるのだが、とにかくメロディが素晴らしい選曲なので、4thアルバム『Take a Break』と共にオススメアルバムである。

Have Another Ball

Have Another Ball

曲順.曲名 / 原曲アーティスト名

1.Rich Girl / Hall & Oates
2.The Boxer / Simon and Garfunkel
3.Country Roads / John Denver
4.I Write the Songs / Barry Manilow
5.Sodomy / Hair cast (musical)
6.You've Got a Friend / James Taylor
7.Mahogany / Diana Ross
8.Mother and Child Reunion / Paul Simon
9.Only the Good Die Young / Billy Joel
10.Coming to America / Neil Diamond
11.The Harder They Come / Jimmy Cliff
12.Don't Let the Sun Go Down on Me / Elton John

オススメ曲→2、3、4、5

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2008年の7thアルバム。お気づきの方は感が良いが、1stアルバムのタイトル『Have a Ball』と良く似ている通り、1stアルバムができるまでに録りためてあった作品やEPのB

面を集めた作品。だからといって、クオリティが低いとかそんなことは全くない。

マッシュアップは6曲目の「You've Got a Friend」はThe Ramonesの「Blitzkrieg Bop」、7曲目の「Mahogany」はthe Germsの「Richie Dagger's Crime」の2曲。

3曲目の「Country Roads」のカッコよさは異常で、どうして今まで収録されなかったの?と思わずにはいられない。

Sing in Japanese(EP)

Sing in Japanese

曲順.曲名 / 原曲アーティスト名

1.Hero / Kai Band
2.Kokoro No Tabi / Tulip
3.Kekkon Shiyoyo / Takuro Yoshida
4.C-C-C / The Tigers
5.22 Sai No Wakare / Kaguyahime
6.Linda Linda / The Blue Hearts

オススメ曲→2、3、5、6

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2011年発売の3rdEP。テーマは日本の音楽・J-POP。古いのから新しい(90年代)のものまで選曲されていて、ザ・タイガースのGSからザ・ブルーハーツのパンクまでと間にフォークを挟みつつ、なかなかいいバランス感覚。

マッシュアップは4曲目の「C-C-C」がAgent Orangeの「Bloodstains」が掛け合わせてあるくらい。

原曲を知っている可能性があるのと、外国人が歌う日本語の歌の面白さだったり、どう料理されるかの差を感じやすいという意味では入門版に当たる。


Are We Not Men? We Are Diva!

Are We Not Men? We Are Diva!

 曲順.曲名 / 原曲アーティスト名

1.I Will Survive / Gloria Gaynor
2.Straight Up / Paula Abdul
3.Believe / Cher
4.Beautiful / Christina Aguilera
5.My Heart Will Go On / Celine Dion
6.I Will Always Love You / Dolly Parton
7.Top of the World / The Carpenters
8.Speechless / Lady Gaga
9.Karma Chameleon / Culture Club
10.Crazy for You / Madonna
11.On the Radio / Donna Summer
12.The Way We Were / Barbra Streisand

オススメ曲→2、3、4、7、9、10、12

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2014年の8thアルバムのテーマはDiva(歌姫)で、当然歌ものが選ばれるのだから、今までのことから想像すると名盤の香りがプンプンする。実際、いい感じに仕上がってギミギミーズ色が出つつ、原曲のメロディアスさは全く失われないスゴイ作品になってしまった。

マッシュアップは2曲目の「Straight Up」が45 Graveの「Evil」、4曲目の「Beautiful」がT.S.O.L.の「Superficial Love」、8曲目の「Speechless」がThe Dead Boysの「Sonic Reducer」、9曲目の「Karma Chameleon」がThe Buzzcocksの「Everybody's Happy Nowadays」、10曲目の「Crazy for You」がBlondieの「The Tide Is High」、11曲目の「On the Radio」がThe Boysの「Brickfield Nights」とイントロを流用するパターンが割とありながら、6曲も組み合わせている。

今までやらなかったヴォーカルにオートチューンをかけたり、いつものギミギミーズではなく進化した姿を見せてくれる。

最後に

個人的に入門編としてオススメなのは、2nd『Are a Drag』、4th『Take a Break』、6th『Love Their Country』の3枚。これ聴いてダメならダメ。

あとは、1曲でも知っている原曲が入っていると、新しい音楽に出会うのとは異なる楽しみ方ができるので、ご自身が知っている曲が入っているアルバムを選ぶのも良い選択だ。

 

ギミギミーズはカヴァーバンドなので、いずれも原曲がある。原曲をそのまま演奏するとコピーになるが、アレンジを変えているのであくまでカヴァー。しかもマッシュアプをして曲を組み合わせるという、カヴァーの枠にはまらないアプローチをすることでまた新たな価値の創造をしている。

原曲を知らなくても曲調が好きなら問題はないし、原曲を知っていたらどうアレンジされたかの違いを楽しめる。その上、マッシュアップ対象の曲を知っていると「ここでコレもってくる!?」と反応してしまうこともあるし、知らなくても「こんな風に組み合わせるんだ」と原曲にはない側面から楽しめるんじゃないだろうか。音楽の知識があったらそれなりの楽しみ方があるし、音楽の知識がなくても元々名曲をカヴァーしているのだから楽曲の質はある程度保障されているので楽しめる。

お遊びバンドに見えて、実は音楽を多角的に楽しめることになっているなんて気づかないことの方が多いだろう。

 

こちらからは以上です。

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