Jailbreak

新しい世界の切り取り方

元々の楽曲の歌詞やイメージとは別のイメージがついてしまった曲・もうそれにしか聴こえない曲

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音楽は映像と結びつくことで、その価値が一気に上がる。PVはとても良い手法で、その音楽のイメージをより強く印象付けることができる。

しかし、テレビ等の使われ方のせいで、本来のイメージとは違うんじゃないか?と思うイメージがついてしまうことがある。もしくは、この曲を聴いたら、このイメージしかなくなるみたいなことがある。

良いか悪いかは置いておいて、そもそもこの曲どういう曲なんだろう?ということと、ついてしまったイメージのギャップについて書いていきたい。

なお、前半は割と、あれ?と思うイメージがついているのだが、後半はどちらかというと、この曲を聴くと、そのイメージしかないと思ってしまう曲になっている。

「It's My Life」/Bon Jovi

この曲を聴いて、筋肉もしくはきんにくんを思い浮かべたら、それはもう汚染されている。 なかやまきんにくんのネタのイメージで、ボディビルのポージングをする時に流れてもよいのかも?という雰囲気になっている。

この「It's My Life」はBon Joviの2000年代一発目のヒットであり、全米で200万枚を売り上げたアルバム「Crush」のリードソング。生きていく強い意志を示した強いメッセージ性のある曲なのだ。

とてもカッコイイ曲なのに、それを茶化すような雰囲気になってしまって、残念。

「My Sharona」/The Knack

この曲を聴くと、きっとアメトーーク!をイメージするだろう。オープニングは、Pete Shelleyの「Telephone Operator」、CMに使われているのはRCサクセション「雨上がりの夜空に」で、この「My~」はエンディングで流れているのみ。案外、アメトーーク!のイメージが強いが、ずっと流れているメインテーマというわけではない。イントロの印象的なフレーズと、MaMaMa My Sharona~♪とキャッチーな歌メロがあるので、とにかく覚えやすいのが理由だろう。

この曲の歌詞は、まさにシャローナに向けた熱烈な気持ちを歌った、分かりやすいラブソング。 さらに、音楽的には結構テクニカルで、ギターソロが長い。

この曲に関しては、色んなイメージがあるかと思うが、とりあえず最初ににアメトーーク!が思い浮かぶ結果になっているんじゃないだろうか。

 「These Days Are Old」/Spookey Ruben

本当の出だしだと分からないかもしれないが、「Oooh loo-looooh ya-ya-ya oh-yeah」のフレーズが聴こえてくると、様子一変する。どう聴いても、ダーツの旅のイメージだ。陽気な歌に乗って、旅を始めて、第一村人や第一町人に会って、始まっていく。そんなワクワクする感じをより高めてくれる。

この「These days are old」は無償の愛とか、無欲に愛して生きようみたいなメッセージがあって、ゆったりしたイメージと同様雄大な歌詞だ。サウンド的にも、 クラシックギターで歌ったちょっと不思議なハーモニーを含むポップス。多分、ドラムは打ち込みで全体的に手作り感満載。

 何度も言うけど、本当にこれを聴くとダーツの旅以外思い浮かばない。

「We Are Never Ever Getting Back Together」/Taylor Swift 

これも有名、テラスハウスのテーマ曲。テラスハウス自体は、男女がシェアハウスで共同生活をするリアリティ番組。一つ屋根の下に男女がいれは、そりゃね…みたいな感じだろうか。実際、カップルも生まれたりして、継続中の番組だ。

そして、この番組といえば、「We Are Never Ever Getting Back Together(邦題:私たちは絶対に絶対にヨリを戻したりしない)」で、何でいきなり付き合って別れた前提の曲を持ってきたの?という疑問が大きい。Taylor Swift自体は自分の恋愛を右派にして、売りものにしちゃう強者。

Taylorが恋愛の歌を歌って、別れの歌を歌うこと自体は、何の疑問もない。しかし、出会って別れて、もうよりを戻さない!なんてメッセージの曲を主題歌にするとは、なかなか意味が分からない。

テラスハウスは、オシャレな曲もかかるし、とりあえず選曲している人のセンスがかなりいいのは確か。しかし、この曲だけは、この番組に似つかわしいか疑問で、本当に意味が分からない。

「Take It Easy」/Eagles

この曲を聴くと、田舎のイメージが出てきたら、それは「田舎に泊まろう」だ。芸能人が田舎に行って、そこで出会った人に泊めてもらい、その御恩を返して、帰ってくる番組。そこに人間模様があったり、時には野宿しなければならなくなったりと、ドラマがあった。そのオープニングテーマとして使われていたので、そのイメージが強いかもしれない。 

「Take It Easy」はThe Eaglesのデビュー曲で、1972年に発表。カントリーロックとなっており、バンジョーの音色も相まって、ほぼカントリーに聴こえる。ポップで、ノリがよく、軽快なので旅の始まりの気分を上げるのには最適な音楽だ。 歌詞の内容的には楽観主義的で、考えすぎず、楽しんでいこうぜ!という内容。旅の雰囲気もあるので、これはなかなかいい選曲。

「Separate Ways」/Journey

WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で使用されたせいで、戦いに向かう気持ちを固めてくれるイメージがついている気がする。さらに、タイトル「Separate Ways」が別々の道なので、「勝つか負けるかの分かれ道」のようなイメージを持ってしまうからなんだろう。

この曲、実は結構女々しい曲で、 歌詞としては「僕とは別々の道を行くけれど、ずっと愛しているよ」という、なかなかに後ろ向きな感じ。前向きに勝負に向かっていく雰囲気とは全然合わない。何なら、ちょっと振られて、ストーカーとなっている状態すら想像できて、むしろ怖いくらい。

イントロのシンセの雰囲気や、楽器隊が入ってくるとかなりヘヴィでカッコイイので、勝負に向いていそうかと思いきや、とても後ろ向き。それくらいなら、ちょっと太陽系感があって、壮大だが、Europaの「The Final Countdown」の方がマシじゃないかと思う。

「Help」/The Beatles 

お宝のニオイがします。なんなら、ガラクタの方が多いかも。そう、「開運なんでも鑑定団」のイメージ。 お宝なのか、ガラクタなのか、有名人から素人まで出演するご長寿番組。

それに対して、「Help!」はどんな曲かというと、失恋っぽい歌詞とは裏腹に、人気がどんどん増していって、自分を見失いそうになった時の曲だといわれている。ノリのよい、軽快な歌とは想像できないくらい、深刻なメッセージが込められている。

では、なんでも鑑定団の雰囲気で言うと、「生活に困っているので、お金が必要。だから、家宝を鑑定に出すから、(金銭的に)助けて!」となるか。もしくは、「価値が分からないから、鑑定して、助けて!」となるか。どうも、普通になっているけれど、番組は誰の何を助ければよいんだろう。

「Crowd Chant」/Joe Satriani

イントロから分かる人は分かるであろう、 「カンブリア宮殿」のテーマ曲「Crowd Chant」。村上龍と小池栄子が司会となり、一流経営者の経営理念や理論、エピソードから企業を分析していく。さすが日経と関係があるテレ東だけあって、面白い経済番組だ。

この曲を演奏しているJoe Satrianiはギターインストが得意な超絶ギタリスト。テクニックはもちろんのこと、ただテクニックに走るだけではない、歌心のあるギターが特徴。なので、歌えるギターソロを弾くことが多いし、リフもとてもキャッチーで分かりやすくカッコイイ。

この曲、カンブリア宮殿には合っていると思っている。今でこそ、やらなくなったが、以前は聴衆から質問を受け付けて、経営者が回答するようなコーナーがあった。質問に対して、回答する、その形がギターと観衆の歌声とのやりとりと似ている。そうでなくても、ギターが経営者、聴衆の歌声が社員で、そのやり取りがリーダーシップをとっていっているような解釈もできる。そういう解釈と雰囲気がカンブリア宮殿には合っているんじゃないかなと思っている。

「Short Shorts」/The Royal Teens

これを聴いたら、お尻ダンスが思い浮かぶのなら、 それはもう「タモリ倶楽部」のオープニングのイメージ。ニッチなテーマとともに、タモリが楽しんでいるとても不思議な雰囲気の番組。色んな価値の掘り起こしをしている、The深夜番組。さらに、もう少し早い深夜帯(23時頃)には絶対上がってこないという、イケイケとは一線を画す番組だ。

では、この歌詞がどうなっているかというと、「Short Shorts」は短パン。そう、短パンを履いた女性を見て、ショートパンツはいてるの!?と歌っているだけ。そんなに歌詞の内容は無くて、ただただショートパンツ履いてる?と歌っているだけ。どれだけ印象的なショートパンツだったんだろうと思わざるを得ない。

そう考えると、短パンではなくてショーツを履いてお尻を振っているタモリ倶楽部の画は、ちょっとイメージが異なる。拡大解釈すればよいんだろうが、いずれにしても、もともとそんなに歌詞に意味はなく、ショートパンツにテンションが上がっているだけなので、テンションが上がっている点において、タモリ倶楽部のイメージとある程度一致するのかもしれない。

「Because We Can」/Fatboy Slim

このSEを聴くと、漫才が始まる感じがする。 M-1グランプリで、芸人たちが入場するときにかかるのが、この曲だ。ちょっと緊張した雰囲気で出てくる芸人や、逆にテンション高く出てくる芸人と十人十色の風景があるのだが、共通しているのはこの曲のアゲアゲな雰囲気。何かが始まる感じと、SEが止まってからの静寂が笑いを待っている感じがして、それはそれで緊張感があるような気もする。

「Because We Can」は直訳すると、”だって私たちできるから”となる。しかも、ほぼ全体を通してこれしか歌っていない。できるできるできるできる、私たちはできる!と呪文のように繰り返して、自分の自信を最後の最後に後押しするような歌詞なのだ。

この状況、ステージ横で待っている芸人たちにピッタリだし、 何なら出てくるときの音楽としては、最高なんじゃないか?とさえ思ってしまう。

最後に

合う・合わないは完全に主観なので、異論はあるでしょう。ただ、自分はその曲がどういう曲なんだっけ?という点を考えて、さらに合う・合わないを判断しても良いんじゃないかなと思うのだ。 

こちらからは、以上です。

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