Jailbreak

新しい世界の切り取り方

懐かしいJ-POPが流れる居酒屋での変なテンションが発動する

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主に同世代で、何なら同世代と飲むとこういうことがあるんです。

酔っ払いなのもあるし、テンションが上がってというのも大きいと思うんですが。

 

飲み会の場を選ぶときにもある程度TPOがあると思うんです。何なら、そこを外すと楽しめないことすらあるので、事前に準備が必要なんです。出席者のリクエストがあれば、それに答える。それ以外でも、例えばゆっくり静かに話したい時には個室を選んでみたり、どうせワイワイ話すから安くて飲み放題の時間が長い店を選んだり、色んな所から色んな人が来るからとにかく交通アクセスが良い店を選んだりと、その場をイメージする。これは真面目に考えて、絶対外せない時にこういうことをする。

 

ただ、少人数であったり、気の知れた人で最悪ブラブラしながら気になった店に入る時なんかもある。そういう時に入りがちなのが居酒屋。居酒屋ってそうそうハズレがないし、安いし、飲み放題とスタンダードな食べ物があれば十分な時には最強だと思うんです。場として安く、メインは料理やお酒ではなく話すこと。こういう時こそ、最近起きた持ちネタを披露する場になる。

そういう場だと、最近のネタなんて1時間もあれば尽きてしまうので、あの時あんなことがあったよな~なんて思い出話に華が咲く。普段あまり会わない人とそんな話をしたら、新たな事実が出てきたりして、20代前半の頃はあの頃のもう一つの真実を掘り起こすのはとても楽しかった。

 

入る居酒屋にもよるのだけど、高確率でBGMがJ-POPであることが多くて、もっと言うと懐かしい70~90年代の歌謡曲やJ-POPが流れていたりする。そこで、流れている音楽を話題にすると、それはそれで広がる話があったり。例えば、久保田早紀の「異邦人」が流れたりすると、ZARDが原曲なんじゃないの!?なんて言い出す人がいたりして、いやいやいや、それは違うという話題になったりするのだ。

アラサー世代だと久保田早紀は全然タイムリーじゃないし、その後のB’zの松本孝弘のカヴァーアルバム『THE HIT PARADE』の中のZARDとコラボしたバージョンが思い浮かぶのはそんなにおかしなことじゃない。意識しないで音楽を聴いていれば、原曲が誰のものかなのかなんて気にしないというのも分からなくはない。他の世代の人がいても、それはそれで知ってる・知らないとか話の広げ方はいろいろある。

 

別に正しい知識にすることが目的でも、知らなかった人を馬鹿にするのが目的でもなく、ただどうでもいい話題でワイワイやっているのが大事なのだ。

 

ある時、同級生4人で飲んでいた時も、90年代~2000年代のJ-POPが流れる居酒屋だった。普通のテーブル席で、隣の席との仕切りもなく近い距離に別のグループに囲まれている状態だった。

場も盛り上がり、もう帰ろうかという頃に流れてきたのが、B’zの「ウルトラソウル」。

これ、かなりまずいです。この曲はアラサーにとっては世代真っただ中かつカラオケで歌っても最高に盛り上がる曲なのです。もう、ラストのウルトラソウ!ハイ!ってみんなやりたくなっちゃう。これが普段からウェーイな人ならいいんですが、そうじゃない大人しい人までお酒の力とその場のノリで盛り上がってしまうわけです。

その時もそのノリは発動し、1番のラストでウルトラソウ!に対してハイ!って一緒に飲んでいた友達が言うわけです。普通だと恥ずかしいくらいですが、本人は笑って楽しそう。周りの人もちょっと気になって目線を向けてしまうわけですが、本人は楽しそう。いや、このノリはきっと楽しいと分かるのです。そうして、2番のラストでは、周りの人もウルトラソウ!ハイ!となり始めて、なんか全体的におかしな空気になります。

この辺で店員さんも気づき始めるのですが、店長もきっと自分たちと同じアラサー世代で、アルバイトの人たちは自分たちより年下に見受けられるのですが、ちょっとこのノリに一緒になりたくてウズウズしだすわけです。しかも、周りのもう少し年上のお客さんからこれは何なの?(意訳:楽しそうなので一緒にやりたい)と訊かれて、始めた本人が説明しちゃっているうちにギターソロが終るわけです。何なら、あと数回しかチャンスがないから、一緒にやりましょう!なんて言い出すもんだから困ったもんです。

そして、3回目のサビの最後は周りのお客さん巻き込んで30人くらいで、ウルトラソウ!ハイ!となり、完全に一体感が出てくるわけです。そして、店員さんに目配せ+手で一緒にとサインをして、最後のウルトラソウ!ハイ!は店全体になったのです。

 

酔っ払いとは怖いもので、その後みんなで乾杯して店を後にするのでした。

自分は2番の最後から参加していましたが、なかなか楽しかった。ライブ会場やカラオケならまだしも、まさか居酒屋でこんな一体感がでるなんて! 

こういうことがあるから、J-POPが流れている居酒屋に入るのをやめられないのです。

 

こちらからは以上です。

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