「ドラムを叩いている」という話をすると、必ず話題に上がるYOSHIKI。
「YOSHIKIのドラム叩ける?」とか「YOSHIKIってスゴイの?」とか。
ツインペダルを使っているので、その話をしても「YOSHIKIのドラムはスゴイの?」って訊かれる。
いい機会なので、アマチュアロックドラマーがお答えします。
もっとすごい人はいる
テクニックの話をすると、もっとすごい人プロミュージシャンンはたくさんいる。
とにかく音符を詰め込むんなら、マイク・マンジーニ先生がいる。
マッチドグリップでのシングルストロークで、60秒間に1247回の連打記録(2005年樹立)
素手でのシングルストロークで、60秒間に1138回の連打記録(2002年樹立、2006年にグレン・カルバが1140回で記録更新)
レギュラーグリップでのシングルストロークで60秒間に1126回の連打記録(2003年樹立、2008年にマット・スミスが1132回で記録更新)
足のシングルストロークで15分間で13222回、5分間に4555回の連打記録(2005年樹立、2007年にマイク・マレイスがそれぞれ13309回/4595回で記録更新)
ええ、ドラムマスターですね。
YOSHIKIと全然タイプが違うし、何より日本人じゃないじゃん!ってツッコミもあるでしょう。(どうも自分の中でドラマーは外国人の方が強いのです)
確かに日本人で同じようなタイプ(ヘドバンガンガンして、メタルをやる)のドラマーってあんまり思い浮かばないかも。
あれだけ激しいパフォーマンスだから、致命傷なケガしちゃってます。
外人さんならメタルのドラマーはいる。元スリップノットのジョーイとか。
ドラマーとしての評価
ドラムの評価ポイントって難しいのよね。
自分が思う評価ポイントは5点に絞ってみた。
1.ドラム楽曲に対するアプローチが妥当か
妥当。(全体的なアレンジも含めて)特別変なことをやらない。
そもそも楽曲が長いのは考慮していない。
2.攻めたアプローチをしているか
普通。メチャメチャなテクニックを見せているような曲は少ない。
当時としては高速と思えるツーバスを踏んでいるのは攻めているのかなぁ。
3.グルーヴを握っているか
「紅」のライブを見ると、どんどんテンポが上がっていったりしているけど、それはそれでよかったり。
(ドラムとして当然だが)ちゃんとリズムの中心になっている。
4.いい音か
好みの問題と、全体のサウンドに関わる部分だが、特筆する音はなし。
まだ90年代初頭の音なのでバキバキにしているわけじゃないし、今となっては普通。
5.叩いている姿がカッコイイか
叩いているパフォーマンスに定評はある(と思う)。
ドラムセット壊しちゃうのはキース・ムーンが一昔以上前からやっているから、評価に入らない。楽器を壊すのはミュージシャンとしてあり得ない。
ドラマーとしての側面と作曲家・プロデューサーとしての側面
YOSHIKIは曲を書いてる。だから、ドラムを叩けなくても、作曲家やプロデューサーとしての側面がある。
Xの曲は売れているし、小泉純一郎が選んじゃうぐらいの「Forever Love」みたいな名バラードを何曲も作っている。
売れる曲を書けるのは作曲家・プロデューサーとして価値があるということ。
総評
YOSHIKIって人はドラマーってくくりで考えると物足りないけど、ミュージシャンや作曲家・プロデューサーというくくりで考えるとスゴイんじゃなかろうか。
音楽には好き嫌いがあるから、評価は一定ではないけれど、売れたミュージシャンって意味では分かりやすいんじゃないだろうか。
ちなみに個人的には別にの範疇だったりする。
最後に
「YOSHIKIのドラムってスゴイの?」って質問は「元ヴェルディのサッカー解説者の武田ってスゴイの?」とか「元阪神タイガースの金本ってスゴイの?」くらいの質問。
スゴイよ、スゴイんだけど、サッカーなら中村俊介がいたり、野球ならイチローがいるから「有名なのはわかるけど、何でそこに行くんだ?」って思っちゃうわけ。
だから、ドラムを叩く人に対してはこんな質問はどうだろうか。
「スティーヴ・ガットって何がスゴイの?」
「神保彰は一人オーケストラやってるけど、友達いないの?」
「最強のメタルドラマーは誰なの?」
こちらからは以上です。
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