Jailbreak

新しい世界の切り取り方

プロ野球観戦にエンターテインメントの共通項を見る

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先日、数年ぶりに野球観戦に行ってきた。正直、自分は特段野球が好きなわけではなく、ニュースでスポーツコーナーが流れてくる程度の情報も怪しいくらい。元々は小学生の頃ダビスタやパワプロ等の野球ゲームでルールは分かるが、選手がアップデートされていない状態。

そんな自分が友人に誘われて平日の夕方からのナイトゲームに行ってきた。一応、ホームゲームで地元のチームを応援している形になっている。めちゃくちゃ思い入れがあるわけではないが、やはり地元は応援してしまう。もっと大きくなれば日本代表を応援したくなるのと同じ程度の肩の持ち方だけど。

既に2回の表までゲームが進んでいた状態でスタジアムに入ると凄い応援。そう、相手チームの応援団なのだが、このまとまりが凄い。ビジターゲームにも関わらず見に来ている人だから、本当に応援をしたい人たちなはずだ。だからこそ、応援の勢いが凄い。一方で、地元チームはユニホームを着ている人も多いし、観客数で言えば3分の2は占めているはずなのにそんな勢いがない。もちろん、鳴り物隊もいて地元チームのバッターがヒットでも打てば盛り上がるんだけど、声援のまとまり感が違う。

 

そんな状態で始まり、ビール片手にボールが打たれる音、バットで打った時の乾いた音、ミットに収まる気持ちよい音を楽しむ。さらに応援とテレビでしか見ることがないプロ野球選手がプレイしている姿を見られるのはなかなかいい時間だなと思った。しかも、まさに老若男女が入り乱れて観戦していて、めちゃくちゃいい席で見ている人や自分たちの様に仕事終わりで安い外野席で観戦する人、ガチで応援をする人、家族で小さな子供を連れての観戦、きっともうリタイア後の楽しみとして見に来ている老夫婦と一つの場所にこれでもかという人がいるというこんな空間はなかなかない。自分は音楽のライブを見に行くことがあるけれど、ガチのファンとにわかファンとその連れくらいしか違わず、そんなに幅広い世代が集まることはなかなかない。フェスにしたって、ある程度決まった年齢層しかいないことが多い。やっぱり野球って凄いと思わざるを得なかった。

あとは、応援。ここは音楽のライブと同じだが、みんなで応援することで、一体感がある。とはいえ、応援の作法も知らないと何となく手を叩くくらいしかできないし、手を叩き続けると痛くなるからツインスティックを買うことになったのが前回で、今回はツインスティックで応援。よく分かんないけど楽しい。知っている選手の名前を言いながら応援しているだけなんだけど、楽しい。野球ってこんなに楽しいもんなんだっけ?と思ってしまった。試合こそ負けてしまったけれど、その楽しかった気持ちは残った。勝ったらもう少し違う気分だったのかもしれない。

 

仕事終わりの平日に野球観戦ってなかなかいい趣味なんじゃないかなと思った。普段いかないスタジアムだったり、テレビでしか見られないスポーツを見たりってのは案外いいもんだ。サッカーとかでもいいかもしれない。スポーツ観戦を趣味にする人の気持ちが分かった。もしかしたら、鉄道マニアみたいに○○鉄みたいな細かい分類があるのかもしれないけど、どこを楽しむかってのは人それぞれってことで。

せっかく来たのだから楽しもうって気持ちがあったのもあるけど、歳を重ねたから余計に楽しかったのかもしれないなぁなんて思ったりもした。近年の大型ライブのようなバキバキのエンタメではなく、適度に緩みもありながらの一挙手一投足に集中することだったり、応援する一体感だったり。やりすぎない程よい緊張感と高揚感がそこにはあった。

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