Jailbreak

新しい世界の切り取り方

2021年下半期自分がパワープレイした曲 10曲

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2021年下半期の自分が良く聴いた曲をまとめる。

ちなみに前回は、こんな感じ。

dankantakeshi.hatenablog.com

また、アルバム編はこんな感じ。

 

dankantakeshi.hatenablog.com

 

曲編は例年通りだと、ポップな曲が多い。

2021年下半期も割と分かりやすくいい曲を聴けたんじゃないかと思っている。

 

 

「Tomorrow the World」/Asia

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このイントロから、こう展開するか…

日本の哀愁と欧米の悲しみの表現は、音楽性もあってか、違って聴こえる。

キーとして短調(マイナーキー)の使い方のお話である。

アルバム編でも書いた石崎ひゅーいは、近年では哀愁の雰囲気を持ちつつ、日本っぽいフォークあたりの雰囲気をもった、よい仕上がりをしている。

それに対して、欧米のバンドは日本の哀愁と違って、カッコよくなったり、悲しくなり過ぎない。

悲しくても首を垂れない、強さみたいなものを感じることがある。

 

Asia自体はイングランドの1982年結成のベテランスーパーグループで、この曲は2012年の『XXX』に収録されているオープニング曲である。

静かに始まるマイナーキーのイントロ、これだけだと日本の音楽と大きな違いはない。

そこから、テンポが上がってカッコイイロックが仕上がっていく。

何なら、アップテンポがメインなので、イントロの聴かせ方が巧いのである。

テンポチェンジなんて、よくある手法なのに、こんなに効果的に使わ、しかも毎回そのインパクトが蘇ってくるのである。

本当にスゴイ1曲。

 

「愛を、今」/BRADIO

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BRADIOの楽曲のクオリティの高さが分かる1曲

BRADIOはずっと聴いてきて、Funk/Soulを上手く取り入れてカッコイイ、ちょっとおしゃれな音楽をやっていて、とても好きなバンドである。

最近は前ほどFunkっぽい刻みが多い音楽は減ってきているが、次のフェーズに入ったのかなと思うことにしている。

 

この曲も、今までの色っぽい歌詞のムーディーなバラードではなく、愛を真摯に歌ったバラードになっている。

今までちょっとおちゃらけていたにも関わらず、真面目な姿勢を見せるとそのギャップにやられるパターンが本作。

真行寺 貴秋の歌が上手いのは分かっていたが、やっぱりバラードには映える。

 

「Ball n' Chain」/Chez Kane

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どう聴いても「You Give Love A Bad Name」だし、「Heaven on Earth」である

先にお伝えしておきたいのは、本ブログでよく○○に似ているとか、××とほぼ同じなんて言い方をするのだが、それはあくまで音楽のイメージをしやすくするためであって、アーティストのオリジナリティを否定するものではないということ。

その上で、この曲を聴いたときに頭をよぎったのは、「You Give Love A Bad Name」と、「Heaven on Earth」であった。

両方に共通するのは、①サビから始まる・②コード進行がⅠm→Ⅵ♭→Ⅶ♭→Ⅰmのパターン・③パワフルでハリのあるマイナーキー(短調)曲ということ。

 

前置きが長くなったが、結局①~③が揃ってしまっているので、前述の2曲に聴こえてしまうだけであって、この曲自体はとてもカッコイイロックである。

パワフルに張り上げる歌声も良いし、全体にメロディアスなので、全然飽きない。

だからこそ、何回も聴いてしまう。

 

「馬鹿」/I Don't Like Mondays.

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色恋沙汰を色っぽく歌うことの良さ

音楽にも色っぽい音楽はあって、楽曲自体の雰囲気だったり、ヴォーカルの歌い方だったりと、色々な要素が絡みあって、色っぽさが醸し出される。

I Don't Like Mondays.はずっとチェックしてきていて、今回もアルバム『Black Humor』も手に取っている。

今回のアルバム全体がとてもよかったというよりは、1曲突き抜けた「馬鹿」があるアルバムだったので、この曲ばかり聴くことになった。

 

歌詞の内容的には、別れた恋人のことを思い出してしまうというもの。

そのことを馬鹿だなと自分で自分にツッコミをしれている。

ありがちだけれど、それを言葉にして、歌にすることで、込められる想いがあると思う。

そういう色恋沙汰と、YUのヴォーカルが絶妙な曲なのである。

 

「Memories」/Maroon 5

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ただのパッヘルベルのカノンかと思いきや、結構重めのメッセージが込められていた

テレビか何かの後ろで流れてきて、分かりやすくいい曲だなと思って、自分のiTunesを漁ってみると、案の定入っていた。

当時あまり聴かなかったのは、『Jordi』があまり全体的に気に入らなかったという単純なものだった。

 

久々にこの曲を聴くと、いわゆるパッヘルベルのカノンのコード進行である、カノン進行なんて呼ばれる名曲しかうまれない定番のコード進行を使っているのが、すぐ分かる。

しかも、メロディもちょっとパッヘルベルのカノンのメロディラインと、とても似ている。

モチーフはパッヘルベルのカノンである可能性は高いと思う。

 

気に入った曲はできるだけ歌詞をチェックするようにしていて、この曲も歌詞の内容を調べてみると、そこにはこの曲が収録されているアルバムのタイトル『Jordi』の経緯が分かった。

Maroon5のマネージャーが亡くなり、そのことを忘れないと歌った曲が、この曲だった。

そこまでエピソードがのってしまうと、この曲の重さとメッセージが理解できて、心が荒ぶるタイミングの鎮静剤としてよく聴くことになった。

 

「おやすみ」/松たか子

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小田和正色が強すぎるコーラス

松たか子の歌で小田和正のことを書くことになるとは思わなかった。

小田和正の凄さはいくつもあるのだが、その歌声と、コーラスの手法はやっぱり独特だと思う。

歌声については、あの澄んだハイトーンボイスなので、分かりやすいと思う。

コーラスは、歌詞を1文字ずつ分解して、歌うパターンが特徴的である。

 

年末に向けて、松たか子の楽曲を全部聴くことにしたので、この曲に出会った。

そもそも、松たか子の歌を聴こうと思っていたのに、入って来たのは小田和正。

このギャップとともに、前述した小田和正のオリジナリティに驚かされた。

もちろん、松たか子の歌は本当によいのだが、その裏に流れる小田和正のコーラスのパワーが半端じゃない。

何度聴いても、やっぱりすごいなと思ってしまう。

 

「Fight on the Web」/岡崎体育

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次は打首獄門同好会スタイル

音楽は楽しむためのもので、楽しみ方が色々あってよいと思うし、ほぼパクリのようなオマージュもアリだと個人的には思っている。

それもあって、関西特有と思われる岡崎体育の音楽を茶化して、ネタにする姿勢が好きである。

そんな岡崎体育がイジったのは、ネットの喧嘩と打首獄門同好会スタイルのリズミカルなラウドロックスタイル。

それが、いずれも高クオリティだから、さすがと言わざるを得ない。

 

それもそのはずで、サウンドを支えるのは、元TOTALFATのギタリストKuboty、BABEMETALのリズム隊を務めるBOH、青山英樹が参加している。

さらに、歌詞のストーリーはありそうなもので、これまた高クオリティ。

おちゃらけているけれど、岡崎体育って天才なんじゃないか?と思わざるを得ない。

 

「カンガルーはどこに行ったのか」/打首獄門同好会

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いつもの打首スタイルでの言葉遊び

打首獄門同好会は記事を1本書く程度には好きである。

 

dankantakeshi.hatenablog.com

ライブができず、色々な気持ちをtwitterでつぶやいているのは知っていて、コロナ渦はなかなか音楽活動が大変な時期であったのは確かである。

そんなことを考えていた時にとどいた本作。

いつも通りの音楽スタイルに、誰も傷つけない歌詞のスタイルと、いい感じの仕上り。

 

考えるを繰り返して、カンガルーが出てくるだけの歌詞で、割と単純な言葉遊びである。

そこにラウドロックと、テンポチェンジ、キャッチーなメロディを絡めるという、やはりいつものスタイル。

いつものスタイルが最高な打首獄門同好会。

 

「きらり」/藤井風

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その名の通り、風の様に颯爽とさらり

藤井風はデビュー以来、本当によい仕事をしていて、良い作品を残している。

今回の「きらり」はHonda『VEZEL』のCMソングになっていて、耳にした瞬間、最高に良い楽曲だと分かるレベルだった。

やはり楽曲全体を聴いても、その印象は変わらず、とても軽快な曲だった。

 

特に大きいのは、藤井風の歌い方が、声を張り上げるようなことはせず、ウィスパーボイスを基本として、ファルセットも混ぜるている。

この歌い方こそ、キモになっていて、軽やかさを演出している。

朝の散歩には最適で、かなり聴いた。

 

「Body & Soul」/氣志團

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最初に感じた違和感。そして、納得感

SPEEDの25周年のトリビュートアルバム『SPEED 25th Anniversary TRIBUTE ALBUM “SPEED SPIRITS”』に収録されている本作。

SPEEDは音楽を聴き始めたころにめちゃくちゃ売れていたので、知っている曲も多いし、今聴くと結構いい曲も多いと思って、聴いてみることにした。

そんな流れで聴いた1曲目がこの曲。

 

原曲の「Body & Soul」自体はファンキーなダンスソングなのだが、そこを氣志團はギターとベースはファンキーに、ドラムだけロックというちぐはぐ。

そこに最初違和感を感じたのだが、最終的な氣志團色を出す意味では丁度よかったんじゃないかと思う。

全体的に氣志團がネタをやっていると思わせてくれる面白さがあって、歌詞の一部を自分流に変えている個所*1があって、そこを聴いて、完全に自分たちにモノにしている感じがして、非常に面白かった。

11月に入ってから聴いた曲だったが、毎回面白くてよく聴いてしまった。

 

最後に

ちょっと変わり種もありながら、1曲の力で楽しませてくれた曲達だった。

2021年下半期で一番よく聴いた曲は、氣志團の「Body & Soul」で、2021年全体としては、Suspended 4thの「ストラトキャスターシーサイド」だった。

まだ2021年に聴きこぼした曲が沢山あるので、来年もどんどん聴いていこうと思っている。

 

こちらからは、以上です。

こんな記事も書いています。

*1:原曲では2番のサビで”アタシらしくいられなきゃ意味がない”というのを”俺ららしくいられなきゃ意味がない”と歌詞を変えていて、しかもコーラスで複数人で歌うことで氣志團らしさがとても出ている