Jailbreak

新しい世界の切り取り方

2021年上半期に自分がパワープレイしたアルバム10枚

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2021年も半分が過ぎたので、2021年上半期にに自分が良く聴いた音楽をまとめていこうと思う。

ちなみに、前回はこんな感じだった。

dankantakeshi.hatenablog.com

前回に比べるともロックやメタルを聴く頻度は増えているので、激しめの音楽が多い。その一方で、R&BやFunkやSoul辺りの音楽もよく聴くようになったので、ちょっと傾向が変わっているのが、今回のポイント。

『millions of oblivion』THE PINBALLS

millions of oblivion【初回限定盤(CD+Blu-ray)】

1.ミリオンダラーベイビー

2.ニードルノット

3.神々の豚

4.放浪のマチルダ

5.赤い羊よ眠れ

6.マーダーピールズ

7.ストレリチアと僕の家

8.惑星の子供たち

9.ブロードウェイ

10.オブリビオン

オススメ曲→1,2,4,7,8,9,10

 

2021年上半期一番聴いたアルバム。特に「ミリオンダラーベイビー」が最高。

1曲よく聴く曲があって、それに引っ張られてアルバム全体をよく聴くパターンだった、このアルバム。

オープニングが大好きな「ミリオンダラーベイビー」で、その後も良い余韻をのしながら聴き続けられた。

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細かいレビューは、別記事で。

 

『For Those That Wish to Exist』Architects

For Those That Wish To Exist

1. Do You Dream of Armageddon?

2. Black Lungs

3. Giving Blood

4. Discourse Is Dead

5. Dead Butterflies

6. An Ordinary Extinction

7. Impermanence ft. Winston McCall (Parkway Drive)

8. Flight Without Feathers

9. Little Wonder ft. Mike Kerr (Royal Blood)

10. Animals

11. Libertine

12. Goliath ft. Simon Neil (Biffy Clyro)

13. Demi God

14. Meteor

15. Dying Is Absolutely Safe

オススメ曲→2,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13

 

押すだけではな、引きどころきっちりキメることで、よりダイナミックに、豊かに。 

Architectsを知らずに聴いて、近年のBring Me The Horizonのような押し引きがあって、非常にダイナミックな作品だった。

もうちょっとキャッチーな曲があってもよかったかなとも思いつつ、アルバム全体を通して気持ちのよいへヴィさがあるので、何度も聴きたくなるものだった。 

dankantakeshi.hatenablog.com

 

『We're the Bastards』Phil Campbell and the Bastard Sons

We're The Bastards

1.We're The Bastards

2.Son Of A Gun

3.Promises Are Poison

4.Born To Roam

5.Animals

6.Bite My Tongue

7.Desert Song

8.Keep Your Jacket On

9.Lie To Me

10.Riding Straight To Hell

11.Hate Machine

12.Destroyed

13.Waves

オススメ曲→1,2,3,4,5,6,7,8,11,12

 

突出した曲こそないが、全体的に好きなハードロックアルバム。

自分の好きなハードロックは、ちょっとブルースの泥臭い感じがして、ヴォーカルがハイトーン&嗄れ声で歌っている雰囲気が好きだったりする。

このアルバムは全体にそういう自分の好きな雰囲気を持っていて、めちゃくちゃこの曲が好きと思う曲はないのだが、アルバムを通して聴けた点が大きかった。

Phil CampbellがMotörheadのギタリストだとは知らずに聴いたが、細かく聴いてみるとMotörheadのもつロックロールな部分が感じられる。

ギタリストがもっと目立つような造りも可能なのに、ギターを前面に出してくることはなく、あくまで楽曲へのアプローチとしてギターを使っている点もよい。 

そして、Phil Campbellが息子たちとバンドを組んでいるのに、ちょっと憧れる自分がいる。 

 

『THE BOOK』YOASOBI

たぶん

1. Epilogue

2. アンコール

3. ハルジオン

4. あの夢をなぞって

5. たぶん

6. 群青

7. ハルカ

8. 夜に駆ける

9. Prologue

オススメ曲→ 3,6,7,8

 

小説と歌詞のリンクなんか関係ないくらい、良い楽曲たち。

YOASOBIを知ったのは、「夜に駆ける」が小説とのリンクがテレビで取り上げられていたことがきっかけ。

確か、関ジャムだったんじゃないかと思う。

知っているとより楽しめる音楽としては、なかなか凄いアプローチで、思わず記事を書いたりもしている。

dankantakeshi.hatenablog.com

 

こういう話題性が先行するのだけど、そもそもYOASOBIの楽曲のクオリティが半端じゃない。

月並みな言葉になるが、コンポーザーのAYASEとヴォーカルのIKURAがガッチリタッグを組んで、お互いの良いところ最大限に発揮しているように思えてならない。 

 

個人的にはあまりボカロPはストライクゾーンに入ってこなくて、ちょっと聴いてボカロっぽいと聴く気が失せることが多い。

しかし、YASOBIはボカロっぽさはあるのだが、IKURAの歌唱力のお陰か、あまり気にならないし、むしろいい味出しているなとさえ思う。

 

正直、IKURAは表現力があって、とてもよい歌声をしていてかなり好きなヴォーカルである。

一方AYASEも音楽の構造的に狙ったであろう効果的な転調や、ピアノのオブリガードを入れていたりと、歌がなくても飽きない音楽をちゃんと作り込んでいる。

まだまだ楽曲は少ないので、これからどういう展開をしていくか、楽しみなユニットである。

 

『Afro Trees』Portraits

AFRO TREES

Side1

1-1.DESCRIBE YOU

1-2.LOVE SONG

1-3.I FEEL SO ALONE

1-4.GIVE AWAY MY LOVE

1-5.CUM OVER

1-6.PICK UP THE PHONE

Side2

2-1.CLOSER

2-2.LOVE IS EVERYWHERE

2-3.GOOD LOVE

2-4.IN THE MOMENT

2-5.GODDA HAVE IT ALL

2-6.CLEAR 

オススメ曲→1-1,1-2,1-6,2-2,2-3,2-4,2-5,2-6

 

王者の風格と、落ち着き。 心地よい時間が流れる1枚。

何かのサイトで、名グループの新作!なんてキャッチコピーを見つけて、ちょっと聴いてみようかなと思って手に取った作品。

普段、R&B等のブラックミュージック方面は全然聴かないのだが、 テレワーク中に流しておく音楽として最適で、よく聴いていた。

特に「In The Moment」の雰囲気が最高。

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自分の知っているR&BのアーティストがBoyz II Menとかで、割とこねくり回して歌うタイプが多くて苦手意識を持っていた。

しかし、Portraitsの歌は出しゃばらず、風の様に過ぎていく軽いヴォーカルで、とても心地よい。

ファルセットなんて下手したら、バックの音に負けてしまうんじゃないかと思うくらい、細かったりするのだけど、そこがまた良い。

これがSuchmosとかだともう少しくどくて、うるさいのだけど、そういう感じも無くて、本当に落ち着いたBGMとして最高。 

 

『Billow』須田景凪

Billow (通常盤)

1.Vanilla

2.飛花

3.刹那の渦

4.Alba

5.veil

6.Carol

7.メメント

8.MUG

9.迷鳥

10.風の姿

11.MOIL

12.はるどなり

13.welp

14.色に出ず

15.ゆるる

オススメ曲→2,5,7,13,15

 

邦楽Next Generation。きっとあのアーティストやあの音楽に影響を受けている。 

関ジャムか何かで知って、その後映画の主題歌になっていた「ゆるる」が良くて、手に取ったアルバム。

元々ボカロPのようだけど、自分で歌っているせいか、ボカロっぽさは全然感じない。

きっと米津玄師とか、ゲスの極み乙女。の影響を受けているんだろうなと思う雰囲気があって、ついに次の世代が出てきたかと思った。

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『Pressure』Wage War

Pressure

1. Who I Am

2. Prison

3. Grave

4. Ghost

5. Me Against Myself

6. Hurt

7. Low

8. The Line

9. Fury

10. Forget My Name

11. Take the Fight

12. Will We Ever Learn 

オススメ曲→ 1,2,4,5,7,8,9,11,12

 

メタルのハードさと、爽やかさとのせめぎあい。音楽的なバランスのとり方が秀逸。 

メタルの中でも、メタルコアに当たるWage War。

アメリカっぽい明るさを持ちながら、へヴィなサウンドもカバーしていて、とてもバランスが良い。

メタルコアは歌をクリーンで歌う分には、へヴィでカッコイイ音楽なのだが、そればかりだと飽きてくる。

その点、 Wage Warは音楽のフックをわきまえていて、「Me Against Myself」の様な爽やかだがサウンドはヘヴィな楽曲だったり、「Ghost」のようにデスボイス寄りの歌声とレッドゾーン状態の歌声を使ってヘヴィに押す曲だったり、アルバムの中でも幅があるから、飽きない。

 

個人的には特に9曲目「Fury」のいかにもメタルコアというハードさを持った雰囲気、10曲目「Forget My Name」の最後まで声を張り上げないでもったいぶるアレンジが気に入っている。

全然静かなアルバムではなく、パワーに満ち溢れているので、朝散歩するときに聴くのに意外と合っていた。 

 

『Cory and the Wongnotes』Cory Wong

Coming Back Around (feat. Cody Fry)

1. Cory and The Wongnotes Theme

2. Merci

3. Heist

4. Tiki Hut Strut

5. Coming Back Around (feat. Cody Fry)

6. Starfire

7. United (feat. Antwaun Stanley)

8. Headin' Down To Bunkers

9. Lee

10. Bluebird (feat. Eddie Barbash)

11. Stevie Wonder Medley (feat. The Hornheads)

オススメ曲→1,2,5,6,7,11

 

Cory Wongの多彩さが光る、やりすぎだけど、くどくない。ホーン隊の色気も最高。

この2021年の上半期は、いつものロックばかり聴くのは止めることにした。

もう少しジャンルに幅を持たせて、音楽をチェックして、自分のストライクゾーンを再確認することにした。

それでも、やっぱりロックとかメタルばかりになる中で、R&BやSoul、Funk畑の音楽なら割と好きになれそうなキャッチーさを持っている楽曲にそこそこ出会った。

前述のPortraitsもそうだし、 Cory Wongもそうだった。

 

このアルバムの中で一番好きな曲が7曲目 「United (feat. Antwaun Stanley)」。

初期のJohn Mayerにありそうなスムースなメロディラインと、心地よいビートにキレの良いギターのカッティング、より滑らかに楽曲を彩るホーン隊が、何とも都会的でちょっとでも天気が良い時は、本当によく聴いた。

 

全体的には、FunkらしいカッティングソロをキメるCory Wongがとにかく光り輝いている。

それに、インスト曲が何曲か入っていて、 「Stevie Wonder Medley (feat. The Hornheads)」なんかは、静かなまま終わるのかなと思いきや、ちゃんと最後はバンドになって、あの名曲のあのフレーズをメドレーにしていて、楽しませてくれる。

 

 

このアルバム何が良いんだろうと考えると、Cory Wongの多彩さと、ホーン隊だと気づいた。

こういうロックとは違う畑で、いい音楽に出会えるのは、本当に時代のお陰。

ネットで簡単にいい音楽に出会えるんだから、感謝しかない。

 

ちなみにCoryがサポートギターを務めている、Vulfpeckというバンドがあることを最近知って、2021年下半期はチェックする予定。

 

『The Beast Awakens』DURBIN

The Beast Awakens

1.The Prince Of Metal

2.Kings Before You (Ft. Chris Jericho & Phil Demmel)

3.Into The Flames

4.The Sacred Mountain

5.The Beast Awakens

6.Evil Eye

7.Necromancer

8.Riders On The Wind

9.Calling Out For Midnight

10.Battle Cry

11.By The Horns

12.Rise To Valhalla

オススメ曲→1,3,4,8,9,10

 

ロックバンドはバンドが良いだけではやっぱりダメ。ヴォーカルはバンドの顔と言われるだけある。

自分の好きなロックやメタルの中だと、サウンドだけカッコイイバンドというのにそこそこ出会う。

もっとヴォーカルが好みだった聴き込めるのにとか、やっぱりデスヴォイス一辺倒は聴いてられないなとか、そういうあまり良くない感想を持ってしまう。

 

そこで、DURBIN、もっと言えば、James Durbinですよ。

アメリカンアイドルに出場して4位になったくらいの歌唱力を持って、華のあるヴォーカルをバンドの中で聴かせてくれるのは、本当に大事だなと思わせてくれた1枚だった。

ちょっとRonnie James Dioとか、RATTのStephen Pearcy、辺りの往年のロックヴォーカリストっぽいハイトーンが本当に最高。

それだけに、バンドが思いっきり凝ったことをやらなくても、十分音楽として良い。 

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『STORY』never young beach

STORY (通常盤)

1. Let’s do fun

2. STORY

3. 春を待って

4. うつらない

5. 春らんまん

6. いつも雨

7. 歩いてみたら

8. 思うまま

9. 魂のむかうさき

10. Opening 

オススメ曲→ 1,3,5,6,7,8

 

攻撃性ゼロ。ゆるキャラみたいなアルバム。 

たまたま耳にして、とにかくソフトなサウンドに驚いた。

ポップなバンドでも、もっとエッジが効いたサウンドの楽器があっても、よいものだが、そういうものが全くなく、音像もとにかく丸い。

歌っていることもそれほど強いメッセージが込められている感じでもない。

何だかとにかく、攻撃性がゼロなのだ。

 

よく過去作品を見てみると、never young beachの「お別れの歌」のPVは知っていた。

小松菜奈が彼女風でずっと写り続けるという、 ただ一言”羨ましい”としか言えない映像である。

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この頃にはもっとロックバンドっぽいソリッドさもあったし、 もっとヴォーカルも声を張り上げて、歌っていた。

それが、ソリッドさの欠片もない、声を張り上げもしない音楽になっているのだ。

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このアルバムから感じたのははっぴいえんど臭である。

もっというと、細野晴臣のヴォーカルスタイルに凄く似ていて、のっぺりした印象がある。

普通、のっぺりとしたヴォーカルなんて言われようもんなら、批判しているように思われるかもしれないが、これは一つのオリジナリティである。

好き嫌いがあってもよいと思うが、必ずしも悪い点だとは言えないと考えている。

こういう丸いスタイルがアリだと感じて、このアルバムを結構聴いた。

 

最後に

次点としては、『From DROPOUT』秋山黄色、『The Road to Right』Jamie Lenman、『Synchronized』FM、DISH//『X』辺りが入る。

秋山黄色は分かりやすい日本語で歌うJ-ROCKだったし、Jamie Lenmanはオルタナティブで重いRock、FMから漂うTOTO辺りの古臭さ、DISH//の勢いと、それぞれよかったけど、今回書いた10枚の方が良く聴いたなというところ。

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前回よりは洋楽作品を聴いていたことが多かったが、 今までの自分の傾向から、ちょっと変わった作品を聴き込むことが増えたように思う。

PortraitやCory Wong、never young beachがその傾向があって、多分2021年下半期も偏りすぎず、色々な作品を聴いていくこととしたいと思う。

 

こちらからは、以上です。

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